燃費

 自転車に乗るようになって数年、走行抵抗のことについてよく考えるようになった。自転車ってエンジンは自分の足だから、風の抵抗やタイヤの路面抵抗など、走行中にはいろんな抵抗がかかってるんだなあと実感することができる。逆に言えばそれらの抵抗をなくす、もしくは減らすことによって、楽にそして速く走ることができる。

 クルマでもまったく同じことがあてはまる。エンジンが自分の足ではないので、ドライバーはそういったクルマにかかっている抵抗を直接感じることは難しい。

 お客さんからの修理依頼で一番困るものは「なんか最近走らんようになった」とか「最近燃費が悪くなった」というものだ。僕はお客さんのクルマに毎日乗っているわけではないので、そのクルマの経年変化を感じることができない。しかも不具合個所が特定しにくく、見込み修理になってしまうことが多い。修理後の確認も1度や2度試運転したところで直っているかどうかがわかりにくい。

 そんなことを言ってくるお客さんに限って、タイヤの空気圧が低かったり、トランクに必要のない荷物を大量に積んでいる。昨日のハナシではないが車内もゴミだらけである。きっとアクセルワークも乱雑で荒っぽい運転をしているんだろう。タイヤの減り具合を見れば一目瞭然だ。

 スパークプラグやエアーエレメントが消耗していて燃費が悪くなることがあるが、ほとんどの場合はドライバーのちょっとした心がけで燃費なんてすぐに良くなる。それでもピンとこない人は自転車に乗ればいい。1馬力足らずのエンジンパワーをどうやって効率良く使うか、よい勉強になる。

整理整頓

 この仕事をやっていると、お客さんのクルマに掃除機をかけることが日常茶飯事である。
 僕のまたまた勝手な統計上、・・・いや、メカニック歴10年以上の経験からして、これは勝手な統計なんかじゃない。まちがいなくそう言い切ることができる。

 それは、「女性が乗っているクルマは車内が汚い」である。もちろん男性が乗るクルマにも汚いやつはある。しかし、女性、特に30代から40代ぐらいまでの女性のクルマはホントに汚い。
 わかる!よくわかる。家事や育児に追われる毎日で、しかもダンナの稼ぎだけではやっていけないから働きに出る。そんな忙しい日々なのにクルマの掃除なんてできるかい!ましてや洗車なんか屋根まで手が届かへんっちゅうねん!

 しかし、きれいにしてあるクルマは本当にきれいにしてある。女性だろうと30代であろうとやっぱりキッチリした性格の人はクルマもキッチリしている。よく、「クルマの運転の仕方を見ると性格がわかる」というが、僕らは車内を見るとその人の性格がわかる。もっと言うと、知りたくもないプライバシーのことまでわかってしまう。

 以前にお客さんの車の掃除をしようとフロアマットをめくったら、紙に包まれた白い粉が出てきたことがある。5秒ほど固まって、しばらくしてから脳みそがサクサクと動きだした。「これがヤクってやつか!?」「これってこのまま見なかったふりしたらオレまで罪になるんちゃうん!?」「警察に連絡するべきか!?」「けどお客さんやしなあ・・・」とまあ、人間って一瞬でいろんなことが思い浮かぶもんだ。
 あとから聞けばそれは厄除けかなんかの塩だったそうだ。お騒がせなハナシである。

 シートの下からAVやビニ本が出てくることもある。グローブボックスからサバイバルナイフも出てくる。そのうちトランクから死体でもでてくるんじゃないだろうか。みなさん、車内はきれいにしましょう。健康にも関係してくるかも知れませんから。

 捨てると意外とすっきりするものベスト3!
 3位・・・ガソリンスタンドなどのチラシ
 2位・・・メーターパネルとかダッシュボードの小さい人形
 1位・・・昔の彼女の思い出

プリモ20周年

 昨日の日記を読み直してみると、えらく荒れている。だから今日はノーマルなことを書く。

<

p> 今年に入って、ホンダプリモが20周年になる。そこで今年1年、ホンダプリモはいろんなキャンペーンをやる予定になっている。
 まず手始めは、3月いっぱいまで行われる「オプションプレゼントキャンペーン」だ。新車を買うとETCやチャイルドシートなど数種類のオプションの中から1つ無料でプレゼントするというものだ。そのキャンペーンのイメージガールになっているのが、テレビCM等でご存知の方もいると思うが、テニスの女王マリア・シャラポアである。

 僕は以前からこのシャラポアがとてもカワイイと思っていた。テニスなんか興味ないのにスポーツニュースなどでシャラポアが出ていたら、思わずチャンネルを止めてしまう。顔はカワイイわスタイルはいいわで言うことなしだ。そんなシャラポアがホンダプリモのイメージキャラになったので、メーカーからシャラポアの等身大パネルが送られてきたのだ。
 ウチの狭いショールームのど真ん中で180センチ近くあるシャラポアがラケットを持って微笑んでいる。当然テニスウェアだ。

 3月にキャンペーンが終わったら家に持って帰ろうと思っている。

自転車好きは・・・

 まったくもって僕の勝手な意見ではあるが、自転車好きは自分好きが多いと思う。本当に僕の勝手な意見なので自転車好きのみなさんのことを全員ナルシストだとは言わない。もしかしたら自分だけかもしれない。・・・いやしかし、きっとそうだ。みんなナルシストだ。

<

p> それはなぜか。自転車好きは、あのツライツライ上り坂が好きだという人が多いからである。上っているときは誰もがツライ。もう自転車を降りて歩こうかと思うし、引き返してしまえば楽な楽な下り坂になる。だがしかし、みんなそんなことはしない。山の頂上でなんとも言えない充実感というか達成感というか、「オレってすごいやん」って気持ちを知っているからである。みんなそれを求めて必死に上る。

 うっすらと雪化粧の冬や紅葉のきれいな秋、桜の春や新緑の夏。四季折々に山はその表情を変えているのに、自転車乗りにはそんなもの見えていない。ゆっくりと後ろに流れていく地面と、速度を示すメーターと、前を走る速い人の背中を上目使いで睨んでいるだけだ。
 自分の息遣いを聞く。身体をつたう汗の位置を感じる。酸素が血液に溶けていく・・・。そういった普段あまり感じることができない、身体の機能がフルに働いている時を自覚する。

 そうして頂上に着いたときはみんなテンションが上がっている。テンションが上がっているのに加え、みんなそんな頑張った自分が好きだからえらくハナシが盛り上がる。ツラかったくせに次に上る時のことを考えている。
 「なぜそんなにしてまで自転車に乗るのか」
 きっと、きっと、答えは「自転車が好きだから」を通り越して「自分が好きだから」だ。


 ・・・とまあ、ここまではそこらの自転車雑誌に書いてある。ここからが本当の「M君の日記(仮名)」だ。

 先日行われた清滝TTのハナシ。結果は散々なものだ。元メッセンジャーが聞いてあきれる程の体たらくである。「速いM君」はどこに行ったのだろうか。「クルマの免許更新なんて自転車があるからせんでええか〜」なんて言っていた僕はどこへ行ったのか。僕は誰にも負けないぐらいの「自分好き」なのだ。

 このままではいけない。本当にいけない。なんの為に自転車で5分のところに清滝峠があるのか。それは「清滝最速」の称号を得る為である(まるで走り屋)。速さはカネでは買えない。速さはどれだけ「自分が好き」かで決まるのだ。ナルシストが本気で根性を出した時の恐ろしさをみんなにわからせてやるのだ。

 ここに宣言する。「清滝最速」はオレだ。今はその称号は譲ってやるが、近いうちに必ず返り咲いてやる!オレは四条畷市に税金を払っているのだ。清滝のタヌキの死骸やガラスの破片を掃除しているのはオレの税金だ。清滝とともに泣き、笑い、そして清滝を愛し・・・。
 とっ、とにかく今度走るときは絶対に前を走らせない。道路にマキビシ撒いといたる〜。

交渉上手になるために

 僕らのような接客が多い仕事は、お客さんや業者関係からゴネられることが少なくない。「お客様との口論は絶対にしてはいけない」と接客の授業の際に教えられたことをひたすらに守っているが、その教えを破ってやろうかと思うぐらいに腹の立つこともある。

 僕は「ゴネ得」という言葉が大嫌いだ。しかし現実に「ゴネ得」はある。ゴネてゴネてゴネられまくって結局は無料で修理、ということはよくある。友人や知人から「ゴネたってん。タダにしてもうた〜」なんて武勇伝を語られても、喜びを分かち合えない。

 僕は交渉が下手である。「いやいや、嫁さんを説得して自転車買ってもらったやん」という意見は間違っている。今回は初対面の人やお客さんが対象である。
 基本的に人見知りという性格が手伝って、いろんなお店で買い物をするときでも「値切る」ということができない。明らかにお店側のミス等で僕に被害があっても、実害以上の請求をすることができない。こういうのがウマイ奴っている。
 まあ、そんな奴になりたいとは思わないが、世の中をうまく渡っていくためにはある程度の交渉力というものは必要だと思う。

<

p> 僕がこの日記を書き始めた理由の一つは、交渉するときにある程度の文章力があれば、相手の意見をうまく断り、自分の意見を上手に通すことができるんじゃないかと思うからである。
 この考えは間違っているかもしれない。「交渉なんて慣れだ」とも言える。しかし、イザというとき文章力が役に立つかもしれない。いつ何時裁判沙汰に巻き込まれるかわからない。そういう時にきっと役に立つはずだ。そんなことに備えて文章を書くというのは少々味気ない気もするが。

 とりあえず、嫁さんと裁判沙汰にならないようにがんばります。

ご冥福をお祈りします。

 小森のおばちゃまが亡くなった。95歳だったそうだ。特にファンだということはないが、なんか寂しい気持ちになる。

 当然のことだけど明治生まれの人はどんどん少なくなっていく。そのうち「明治」なんていう年号は歴史の教科書でしか見られなくなるだろう。
 年号が「平成」に変わったとき、えらく歳をとったような気がした。「昭和生まれ」ということになんか抵抗を感じたのを憶えている。それから早17年。今では高校生までもが平成生まれである。

 学生の頃、歴史の授業を受けていてもピンとこなかった。歴史上にある様々な出来事が、たかだか70年やそこらの自分の人生の中で起こることなんて考えられなかったし、他人事のような気がしてまったく成績がよくなかった。

 だけどやっぱり歴史は毎日動いている。小森のおばちゃまのような明治生まれの人がいなくなっていくのも時代の流れだ。昔のことを振り返ってもしょうがない。未来に希望を託して生きてゆくのだ。

 ps・・・小森のおばちゃまの声とかしゃべり方って、木馬店長のお母さんにそっくりのような気がするのは僕だけだろうか。

初清滝

 今年初めて清滝峠を上った。大阪側から上るのは久しぶりだった。木馬イベントで清滝タイムトライアルが今年から始まるということなので、一足先にコースレコードを樹立しようと意気込んで行った。

 結婚する前は大阪市内から奈良まで自転車通勤をしていたので、寒い日も暑い日も雨の日も清滝峠を上っていた。人間はエライもんで1ヶ月も続けると慣れてしまう。上っている最中は確かにしんどいけど、上り終わってからの回復が早い。通勤なのであまり飛ばすことはできないが、上るだけだったら自分で言うのもなんだがけっこう速いほうだったと思う。しかも当時は変速機もフリーギヤもないピストで上っていたのである。

 僕は始めての山を上るとき、「終わらない上り坂はない!」と自分に言い聞かせ自分を励ましながら上る。先がどうなっているかわからない上り坂は精神的にツライ。
 しかし今回は自分のホームコースと言ってもいいぐらい知り尽くした清滝峠である。ペース配分もよくわかる。はじめは少しおさえながら・・・。ホテルを過ぎたあたりで少し斜度が緩くなるのでギヤを1つ重くして・・・。左カーブのイン側は斜度がキツイのでなるべくアウト側へ・・・。おっ、ここにあったタヌキの死体は片付けられとるなあ。よし、最後の直線はラストスパート!!
 1年のブランクがあるとはいえ、今では人並みのロードも手に入れた。通勤じゃないから後のことは考えなくていい。上りきったところでぶっ倒れてもかまわない。そんな気合の入った僕が走るのだ。しばらく破られることのないとんでもないレコードタイムがでるはずだ。本気でそう思っていた。

 14分6秒。ハアハア・・・どんなもんじゃいと木馬にメールしたらすぐに返信があった。「遅いんじゃ〜!!12分で走らんかい!Sチームから外すぞ!」と。文面はもうちょっと優しかったような気がするが、それぐらいのインパクトとショックだった。
 現在がショボイ奴ほど「昔はすごかったんやで〜」と話したがるが、自分のことなんだなあと冷めていくカラダとアタマがそう気付かせてくれた。

偽札騒動

 最近チマタで偽札が横行しているらしい。去年の暮れに新札がまだ流通する前に、ネットオークションで新札の原版が出ていたが、その頃から多分こんな騒動は起きるだろうと思っていたらその通りになった。
 まあ今回使用されたものはよく見ればわかる程度の偽札だそうだが、その道のプロ集団みたいなヤツらが作れば素人が見てもわからない程の精巧な偽札を作ることができるだろう。
 大体、お札なんて結局は人間が作るものだから、その気になれば誰でも作ることができる。もしかしたら僕も知らず知らずのうちに偽札を使ったことがあるかもしれない。

 お金なんてただのコインであったり紙切れだ。それらに500円とか1万円とかの価値がつくからはじめて「お金」と言えるのだと思う。たとえそれが偽札であっても、1万円分の買い物ができたらそれはもうりっぱな「お金」になる。

 僕が持っている1万円札は当然1万円の価値しかないが、この1万円札は昔ジョンレノンがオノヨーコにプレゼントした1万円札だと言ったらプレミアがついて2万円ぐらいの価値になるとする。だけどそれを八百屋に持って行って500円のレタスを買ったら、お釣りは9500円だ。19500円おつりをくれと言ったら、まちがいなくあのダミ声で怒鳴られる。その1万円札を銀行に振り込んだら残高は1万円しか増えない。

 モノの価値なんてそんなもんだと僕は思う。そのモノの価値がわかるものどうしで流通させればいいのだ。価値観が違う者に押し付けるからトラブルになる。
 偽札を作った奴は「これだけ手間かかっとんじゃ。1万ぐらいの価値あるやろ」と言うかもしれないが、それは偽札グループのなかでだけ流通させてほしい。まるで子供銀行の子供紙幣のように。

雪道

 (よ)さんが実家へ帰る際に大雪で道路が麻痺していたそうだ。(よ)さんも言っているとおり、雪道でサマータイヤは自殺行為である。道路を麻痺させているのはそんな運転手の脳みそが麻痺しているからだと思う。

 昔、僕の脳みそが麻痺している頃(しとったんかい!)、ミニクーパーでサマータイヤでチェーンも持たずにハチ北へスキーをしに行ったことがある。そんな日に限って普段あまり積もらない道路にたくさん雪が積もり、引き返そうかと思ったがドリドリしながら行った(行ったんかい!)。今思えば事故しなかったのが奇跡的だ。

<

p> 会社の人と、クルマを選ぶ際に何に重点を置くかというハナシになったことがある。僕は永く乗れるデザインとそこそこの性能、やはり歴史に残っていくようなクルマが好きだ。先輩は「どこでも走れる走破性」だと言った。まあそれもクルマを選ぶ重要な項目のひとつだなあと思った。雪道だろうが悪路だろうが気にせず走れることはいいことだ。
 ところがホンダにはパジェロとかランクルとかのような「ゴツゴツした4駆」はない。ホンダのこだわりか何かは知らないが、そのせいで彼は日産の4駆に乗っている。ホンダの営業マンなのにである。

 まあ、4WDだろうが300馬力だろうがクルマはタイヤ4つで走っている。もちろん曲がるのも止まるのもタイヤのおかげで可能になるのだ。タイヤの性能がクルマの性能だと言っても過言ではない。

 雪道でスタックしたり電柱に突っ込んでいるドライバーのほとんどは、タイヤの重要さをわかっていないのだと思う。

カレンダー

 嫁のおじさんからタカラヅカのカレンダーをもらった。
 実は僕、タカラヅカの大ファンである(なんか恥ずかし〜)。以前にひょんなキッカケでチケットが手にはいり、全然興味の無い友達と男2人で「社会勉強に」という理由で観劇しに行った。まるではじめて風俗に行くときのような理由である。それ以来風俗に・・・いや、タカラヅカにハマってしまった。

 「タカラヅカ〜!?なんでそんなもん」という印象しか持っていなかったが、生で観てみるとトリハダが立つぐらいに感動してしまった。それ以来、嫁の友達のタカラヅカオタクにビデオやDVDを借りたり、パンフレットを見たりして僕も今ではちょっとしたヅカオタクである。

 去年の夏にも観劇しに行く予定だったのだが、子供が生まれそうだったので泣く泣くキャンセルした。そのときのストレスが今でも少し残っているのだけど、それを知ってか知らずか、おじさんから頂いた「タカラヅカスターカレンダー」は僕の機嫌を直すには十分だった。

 この時期、いろんな方からカレンダーをいただく。カレンダーって当然部屋に飾るものだから、場所に気を遣う。インテリアとかにうるさい方ではないのでどこでもいいっちゃどこでもいいんだけども、シンプル好きなのであまりたくさん飾りたくない。
 だがしかし!このヅカカレンダーは回転木馬でいただいたそれの特等席をいともあっさりと奪い去り、今では部屋のど真ん中で宙組トップスターの和央ようかが微笑んでいる。残念ながら木馬カレンダーはトイレに左遷となってしまった。

 僕の勝手な統計上、「隠れタカラヅカファン」はけっこういる。友達、会社、親戚。きっといる。あなたの周りにも必ずいる。もしかしたら「友達の親戚がタカラジェンヌ」っていう人がいるかもしれない。そんな場合には私までお知らせください(笑)。