最近チマタで偽札が横行しているらしい。去年の暮れに新札がまだ流通する前に、ネットオークションで新札の原版が出ていたが、その頃から多分こんな騒動は起きるだろうと思っていたらその通りになった。
まあ今回使用されたものはよく見ればわかる程度の偽札だそうだが、その道のプロ集団みたいなヤツらが作れば素人が見てもわからない程の精巧な偽札を作ることができるだろう。
大体、お札なんて結局は人間が作るものだから、その気になれば誰でも作ることができる。もしかしたら僕も知らず知らずのうちに偽札を使ったことがあるかもしれない。
お金なんてただのコインであったり紙切れだ。それらに500円とか1万円とかの価値がつくからはじめて「お金」と言えるのだと思う。たとえそれが偽札であっても、1万円分の買い物ができたらそれはもうりっぱな「お金」になる。
僕が持っている1万円札は当然1万円の価値しかないが、この1万円札は昔ジョンレノンがオノヨーコにプレゼントした1万円札だと言ったらプレミアがついて2万円ぐらいの価値になるとする。だけどそれを八百屋に持って行って500円のレタスを買ったら、お釣りは9500円だ。19500円おつりをくれと言ったら、まちがいなくあのダミ声で怒鳴られる。その1万円札を銀行に振り込んだら残高は1万円しか増えない。
モノの価値なんてそんなもんだと僕は思う。そのモノの価値がわかるものどうしで流通させればいいのだ。価値観が違う者に押し付けるからトラブルになる。
偽札を作った奴は「これだけ手間かかっとんじゃ。1万ぐらいの価値あるやろ」と言うかもしれないが、それは偽札グループのなかでだけ流通させてほしい。まるで子供銀行の子供紙幣のように。