2015秋の鈴鹿トロッフェバラッキ

 気付けば自転車を本気で漕ぐイベントも年に1回となってしまった。いろいろと参加してみては、楽しさやしんどさなどたくさんの要素を天秤にかけて厳選に厳選を重ねた結果、この秋鈴鹿トロバラが残った。それほどこのレースはお手軽で楽しい。
 
 今年は朝から雨だった。まあゴルフも山登りもみんなそうだけど、空を恨んでもどうしようもない。とにかく安全運転で完走目標で走り出す。
 
 今年のパートナーは去年と同じ木本さん。去年はラスト2周ぐらいで軽いハンガーノック状態になってしまい不完全燃焼になってしまったので、今年はジャージにゼリーを忍ばせるなどしっかり対策を行った。
 
 しかし、レース数日前の練習ライドをしていた際にリヤがパンク、そしてリヤディレイラーがフレームから外れてしまうというトラブルがあり、応急的な処置しかできずに本番を迎えてしまったのである。案の定リヤの変速の調子が悪く、1つ操作すると2つギヤが変わってしまったり、常にジャラジャラと精神衛生上良くない音が発生しているという、なんともトホホな状態のまま走り続けた。
 
 雨の路面状況に加えてメカの不調もあって序盤はかなりスローペース。最初の5周はすごく長く感じた。しかし半分を過ぎると速度にカラダが慣れてきて、今までのカーブ手前の減速は大げさだったことに気付いたり、抱えたままのメカトラもなんとかクセみたいなものを掴んできて、徐々にペースが上がる。
 
 木本さんの調子も悪くなさそう。というよりも木本さんが前にいる時、ちょくちょく後ろを振り返って私の存在を確認してくれていたので、もしかしたら私の調子が悪いものだと思われていたのかもしれない。そうであればお互い脚の引っ張り合いとなって、チーム競技としてはイケナイことになってしまうので、ちょっとずつペースを上げることにする。
 
 前にも書いたかもしれないが、鈴鹿サーキットは自分と相性が良い。ホームストレートの登りさえやっつけてしまえばあとは惰性でなんとかなる。TTバイク様様である。したがってホームストレートを頑張りさえすれば自然とラップタイムが上がるのである。というわけで、苦手なホームストレートを頑張ってみた。
 
 これで木本さんにスイッチが入ってしまって逆に引っ張り倒されたらイヤだなとは思ったけど、7周目辺りでポケットに忍ばせたゼリーを補給する。10周程度のトロバラで途中補給する人なんて見かけなくて少々恥ずかしいが、これは私が自分自身のガソリンタンクと燃費をきちんと把握しているベテランゆえの作戦なんだと言い聞かせ、不安定なTTバイクのサドル上でゼリーを絞り飲む。
 
 10分もすればゼリーのパワーが染み渡り、ラスト1周は木本さんを引っ張り倒すという快挙。
 
 しかも最終コーナーを立ち上がってホームストレートで木本さんと並んだ時、
 
 「お前には絶対負けへんっ!!」
 
 と、年上に対して非常に失礼な暴言を吐き、あろうことかチーム同士で蹴散らし合いをするというエネルギーまでもが沸いてくるんだからゼリーの威力は恐ろしい。
 
 抜き抜かれつの攻防を繰り広げた末、なんとかホイール1つ分先行することができた。
 
 
 今回のレースは雨のせいであったり体調不良だったりとDNSの仲間が多かったにもかかわらず、何事もなく走り終えてなんとも幸せな気分だった。行くまでは何かとハードルがあってモチベーションが下がり気味になってしまうが、とりあえず走ってしまうとそれなりに楽しんでしまう自分の性格をラッキーだと思わずにはいられない。
 
 こんな気分屋な自分に付き合ってくれる木本さん始め、寒い中ずっとホームストレートで応援してくれたOさんNさん、運転してくれたヤング井上、その他たくさんの仲間たち、家族、運営の人々には感謝の言葉もありません。
 
 
 実は、このレースをもって自転車活動を縮小しようと思っている。TTバイク・シクロクロスバイク・ピストの3台は実家の倉庫にしまい、コルナゴ1台のみを自宅の手元に置くつもり。ローラー台や工具や部品など部屋を占領していた大量のものを整理整頓し、子供たちの勉強部屋として使わせようと思っている。
 
 まあ子供が3人もいるのでいずれはそれぞれに部屋をあてがわなければいけない時期が来るだろうなと思っていた。しかしこれは私の趣味を減らすということではないし、今までの友達との付き合いを絶つというわけでもない。家族の成長に合わせて自分のライフスタイルを変えていくという前向きな行為である。
 
 家族それぞれの予定や都合をイライラしながら擦り合わせてゴリ押しで続けていく趣味など最早趣味などではない。子供たちがさらに成長して、また気持ちよく趣味に打ち込める時期がきっと来る。だから今は家族のために少し休憩します。
 
 その最後のレースがとても良い形で終了できたことを、あらためて感謝したいと思う。どうもありがとうございました。

2015秋の鈴鹿トロッフェバラッキ” への8件のフィードバック

  1. お疲れ様でした。

    早いもんでもう一年経つんですね。ボクは去年の鈴鹿トロバラから実走0mmでした。。
    その時々でできること、楽しいことをしていきましょう。

    また呑みにいきましょう。

  2. 雨レースおつかれさんでした(^^)
    レースは、自分との闘いなんて言うけれど、
    やっぱり身近な仲間との意地の張り合いも楽しいですね(笑)

    家を出たらすぐに遊び場な自転車なのに、
    アレやコレやで面倒ゴトが増えだすと、
    楽しさも半減するように感じる今日この頃です(笑)

    また点火したときは声かけてくださいよ!(笑)

  3. 一年早いね~(笑)。自転車やその他で楽しんでる人を見てやっかむのはやんぴです。いらいらしていてもなんの得もなく、カラダがかわいそうなだけやね。また楽しめる日がくるわな。そんなハナシをしながら呑も呑も。

  4. 純粋に100%楽しめるようになるには仙人にでもならないとですね(^^;)。そのうちすぐに点火すると思います。くすぶるかもですが(笑)

  5. さみしーのー
    でもしかたないのー
    まーそのうちかえっといでー

    うちは来年から二人とも中学の部活で、土日もほとんど家にいてへんから色々できるようになりますわ。

  6. もう中学生か~早いなあ。逆にパパの相手してもらえなくて寂しくなるんちゃう(笑)?

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