ピストのススメ

 私の会社は阪奈道路沿いにあり、クルマの通行はもちろんだが、ロードバイクの通行も大変多い。

 近くに奈良競輪場があるせいか、3〜4人ぐらいのグループが後ろにのみブレーキをつけたピストでロード練をしているのを良く見かける。

 私もピストを所有していながら競輪のことは何も知らないので、彼らがどんなレベルの選手なのかとか、どんなスペックのバイクに乗っているのかなんてことは全くわからないが、阪奈道路が良いトレーニングになることはハッキリと断言できる。

 普通のロードバイクを購入する前は私も彼らと同じ道をピストで通勤していたのだが、阪奈道路をピストで走ると、自分の「足の無さ」が良くわかる。上り坂は重いままのギヤをグングン踏んでいかないと倒れてしまうし、下り坂はバックトルクにより容赦無く高速回転するペダルを押さえつけないといけない。

 クルマで言うところの、エンジンのパワーバンドが広くないといけない。パワーバンドが狭い、高性能ミッションだけが頼りの軽自動車エンジンでは、すぐにエンジンストールか、はたまたオーバーレブしてあっという間にエンジンブローのどちらかである。

 昔、レーシングカートで遊んでいたことがあるが、カートもピストに良く似ている。エンジンのクランクシャフトに直接スプロケットがついていて、チェーンを介してリヤのアクスルシャフトに動力を伝える。エンジンはレギュレーションでパワーが決まっているので、トップスピードやコーナーの立ち上がり加速など、ギヤ比の設定のみでセッティングをする。スタートは押し掛け、止まればエンスト、まさにドライバーのウデのみが試されるそのシンプルさを美しく思った。

 ピストに乗ると、そのシンプル過ぎるぐらいの構造と乗り味に、自分の「余計な物」に気付かされる。ボトルゲージなんてつけようと思わない。メーターもいらないし、ライトもいらない。バサバサする上着もいらないし、余分な体脂肪もいらない。

 時には乗り手さえいらない、と感じることもある。シンプルな美しさを持つモノは、置いてあるだけで絵になる。

 ・・・そんなことを言い訳にしながら、私のピストはさらにホコリをかぶっていくのである。

おっぱいがいっぱい

 テレビで見たのか友達に聞いたのか知らないが、嫁が
 「子供は9時に寝ささなアカン」と言い出した。

 私「寝さしたらえーやん」
 嫁「パパ寝かして」
 私「お前が言い出したんやんけ」
 嫁「アタシ洗い物せなアカンもん」
 私「チッ」
 ということで私が寝かしつけるハメに。

 こいつがまた、ムリヤリ寝させようとしてダッコしてたら暴れるんだ。危うく落としそうになるぐらい。

 そんなこんなで奮闘していると、用事を済ませた嫁がやって来て、
 「まだ寝かせられへんのかいな。貸してみー」と言って、おっぱいをやる。

 すると不思議なことに、5分もしないうちに眠ってしまう。
 睡眠薬でも出てるんちゃうかと思うぐらいのハヤワザ。

 母と子の絆を見せ付けられる一瞬である。
 父親はその神秘的としか言いようのない光景を見て、どうしようもない無力さを感じる。

 私のおっぱいで試してみたがダメだった。見向きもしない。
 他人のおっぱいはどうだろうか。


 この実験に協力していただける女性の方、ご連絡お待ちしております。

散髪

 ホームセンターで散髪用のスキバサミを買ってきて、息子の散髪をした。息子は産まれた時から髪の毛が多く、現在生後8ヶ月だというのに、もう4回目の散髪。2ヶ月に1回・・・。オトナ並みである。

 今までは普通のハサミでやっていたのだが、どうもうまくいかない。素人作業丸出しの「ザン切りアタマ」になってしまう。私がいつも利用している理髪店のにーちゃんに相談したところ、「スキバサミでやったらうまいこといきますよ」とアドバイスを受けたのだった。

 「よっしゃ、今日はかっこよーしたるからなー」と意気込む私の顔を見て、息子は今にも泣き出しそうである。

 「ザクッザクッ」という小気味良い音と共に息子のアタマはサッパリしてゆく。
 慣れない音と感触に固まる息子。
 「そうくーん。かっこええな〜」と、アホな顔をして言う嫁。

 できたっ!なかなか簡単でええやんけ。お子様の散髪にはスキバサミをおすすめします。


 こんな簡単なら・・・。と、私も前髪が気になっていたので、ちょっと切ることにした。

 「ザクザクザク・・・」

 気が付いたら、アンガールズのキモイ方(どっちもキモイけど)みたいなアタマになってしまいました。

モテる歌

 歌番組なんてほとんど見ることはないのだが、その日は他にいい番組もなかったし、嫁が見ていたので私も一緒にそれを見ていた。

 オレンジレンジが出演していて、客にワーワーキャーキャー言われながら歌っていた。

 いつの頃からか、最近の流行の曲はああいうラップ調というかレゲエ調というか(あのジャンルは何て言えばいいのだ?)、とにかくあんなスタイルになってきている。

 それらのファッションや音楽の流行について、とやかく言うつもりもなく、それが文化なんだなと受け入れることができる柔軟な脳ミソ回路は持っているので、テレビを見ながらアタマがショートしたりすることもない。

 私はそれを見ながら独り言のように言った。
 「ああいう歌をカラオケで歌えたら、女子高生とかにモテるんやろな〜」

 カラオケで上手に歌う為に、流行の歌をクルマの中で練習したりすることが全くなくなった。現在カラオケに行っても、その頃練習した曲ぐらいしか歌うことなんてない。最近の歌を覚えようとする気持ちはいつのまにかどこかへ行ってしまった。

 それはつまり、「女性にモテようとするバイタリティがなくなった」のである。

 イヤ別に、浮気願望があるワケではない(あるけど)。

 私が言いたいのは、「女性にモテようとする気持ちが自分を高める」のではないんかい、ということだ。

 それは男性だけでなく女性にも当てはまり、「モテたい願望」が常に自分をキレイにさせるのだと思う。
 黒木瞳をご覧なさい。
 あの美しさはなんだ。どこから来るんだ。
 あれは70歳のジジイから男子中学生まで、全ての男性へ向けてセックスアピールを発射しているからに違いない。だからあの若々しさを保つことができるのだと思う。
 「あれはカネかけてるからや」とか、
 「あれはCGや」とか、違うぞオイ!嫁!聞いとんのか!


 そういう私の深いメッセージを込めて言った、
 「ああいう歌をカラオケで歌えたら、女子高生とかにモテるんやろな〜」なのである。

 それを嫁はこう返した。
 「マツケンサンバの方がモテるんちゃう?」 ・・・宴会かよ!

 私のココロの叫びは今日もまた空振りである。

ありがたや

 お客さんの所にクルマを納車しに行ったら、
 「にーちゃん、これ飲み」と言って、リポビタンDもらいました。

 オレって、そんなに疲れてるように見えるか?

自慢大会

 今日は嫁の誕生日です。でもそんなことどーでもいいです。


 テレビ買いました!シャープの液晶アクオス32V型!!デカっ!

 ちょうどテレビを買おうかと言っていた会社の先輩と一緒に行き、「2台買うから」ということで安くしてもらいました。今までは14型テレビデオですよ。アンタ。それがいきなり32V型ですよ。チョット。
 置くとこあんのかとか、インテリアとしてどうなのかとか、えーねんえーねん。デカければえーねん。テレビはデカイのがエライねん。それが今日届くのです。楽しみです。グランツーリスモ早くしたいです。


 さらに洗濯機も買いました!日立のビートウォッシュ!!乾燥モード付き!

 今までは一人暮らし用の4キロですよ。アンタ。それが8キロですよ。チョット。
 ビートでビンビン洗いますよ〜。早く洗濯やりて〜。

 2つ合わせて30万を超える買い物ですよー。ワーイワーイ。バンザーイ。


 ・・・オホン。ここから真面目に書きます。

 こういう電化製品を買った後、必ず、そう、絶対必ず、
 「なんや〜。言ってくれたら安く買えるトコ紹介したのに〜」という人が現れる。昨日にそれらを買ってからまだ24時間と経たないのに、もうすでに私の耳にはそんな情報が2件入ってきている。これからさらに増える可能性はある。

 電化製品に限ってこういう情報多くないですか?

 いや、ホントありがたいんですよ。
 買う前にそういう情報を集められなくもないんですけど、ハッキリ言ってキリないですよね〜。「結局誰の紹介が一番安いねん」「結局誰の顔立てたらええねん」てことになります。紹介してもらったはいいが、大型量販店で買った方が安かったってことも良くあります。

 そして一番困るのが、嫁からの
 「ちょっとパパ〜。OOさんとこで買ったらもっと安なったんちゃう〜ん」という不満です。私と同じく、喜びのあまりいろんなトコロにメールしている嫁にも、こういう「ありがたメイワク情報」は入っていると思われます。
 私「買ってしもたんやからもうええやんけ!」
 嫁「そんなこと言っても安い方がええに決まってるやん!」
 私「いややったら返品してこいや!」
 嫁「なんでアタシが行かなアカンの!」
 私「お前が言い出したんやんけ!」
 嫁「だからもうちょっと良く考えよって言ったやん!」
 私「お前かて店でもうノリノリやったやんけ!」
 嫁「あれは店員を欺く演技や!」

 ・・・ありえる。いやきっと、こんなこと言いよる。ちょっと憂鬱になってきました。

 みなさんもいろんな情報に惑わされずに、自分の買い物に自信を持ちましょう。

悲しい今日この頃

 子供が寝返りやつかまり立ちをするようになり、カラダに筋力がついてくると、かなり寝相が悪くなってきた。夜中に顔を蹴られることもしばしば。しまいには布団と布団の間にはまり込み、脱出不能になって救出要請の夜泣きが始まる。

 嫁も寝相は良い方ではなく、私が夜中に目を覚ますと、嫁と息子が絡み合っていることがタマにある。親子3人「川」の字になって寝ているのだが、「河」になってしまっている時間帯があるのではないかと思ってしまう。顔だけでなく、寝相まで嫁に似て来ている悲しい今日この頃である。


 ハナシは変わって・・・。

 3月29日の日記に書いた、昔からお世話になっているお客さんが昨日家族4人で来店され、クルマを購入していただいた(ありがとうございました)。「クルマ欲しい病」のダンナさんが「クルマなんか買わへんで病」の奥さんをどのように説得したか、非常に興味のあるトコロである。

 私も早速、家に帰ってから「オレもクルマ欲しい〜」とゴネてみたが、完全に無視されてしまった。どうやらこの方法で説得したのではないと思われる。間違いなく私が稼いでくるお金なのに、全て嫁が握っているという悲しい今日この頃である。


 ハナシは変わって・・・。

 当社で最近扱うようになった、「エンジントリートメント」。平たく言えばエンジンオイルの添加剤なのだが、これが今までのものとは明らかに違う高性能。オイル添加剤なんて、いろんなメーカーからいろんな種類のモノが出ているけども、私の経験上、これが一番スグレモノではないかと思う(営業トークではないですよ〜)。すぐに私の(厳密には嫁の)ライフに入れた。しかし全部は入れずに少しだけ残した。残りは自分の自転車のチェーンへ・・・。

 自転車のチェーンにクルマ用のオイルなんていいのか、という疑問も無くは無いが、「金属を潤滑するんやから何でも一緒やろ〜」というどこから来るのかわからない自信が、迷わずそうさせたのだった。なんせ1本6000円もするのだ。良く無いワケが無い。

 いざ乗ってみると・・・。想像どおりの高性能。チェーンから全く音がしない。「最速」の夢も諦めることなんてなかったんじゃないだろうか、とさえ思うなめらかな走行感。

 しかし走行後見てみると、フレームやズボンのスソがオイルでドロドロベタベタになっている。当然と言えば当然のこと。「きっとこれイケるで〜。うひひひ・・・」というような興奮の中ではそんな当たり前のことがわからなくなってしまう悲しい今日この頃である。

趣味と実益

 私が高校3年の頃、昨日紹介した友人と、とある焼肉屋でアルバイトをしていた。その頃私達はなかなか進路を決めかねていたのだが、2人ともクルマやバイクが好きだからという理由で(今思い返すと人生のターニングポイントだというのにいいかげんな動機である)、ホンダ学園にしようかと考えが固まって来ていた。

 そんなハナシを焼肉屋の社長に話すと、
 「趣味なんか仕事にしたって儲からへん。クルマやバイクは趣味で置いといて、2人ともウチで働け」と言われた。社長の人生経験の中からの貴重なアドバイスであるとは思ったが、当時はその言葉に対して何かピンと来るものがなく、お断りさせていただいた。

 それから2人はホンダ学園に入学し、今に至るわけであるが、友人の方はともかく、私の方は仕事に慣れてくるに従い、「この技術を生かして自分で商売したら儲かるんちゃうん」というシタゴコロが沸いてきた。

 半年ぐらいの期間ではあったが、私は一人でクルマ屋の真似事程度の店を開いたことがある。借金をする前にと思いやめてしまったが、この半年間はとても勉強になった。たくさんのことを学んだが、一番の発見は、私は商売に向いていないということである。それは単純に「仕入や営業がヘタ」ということではない(もちろんそれもある)。

 自分が手掛けたクルマを買ってくれるお客さんに対して、私は甘すぎたのだ。私が手間ヒマかけてレストアしたクルマを、「キレイだね」とか「カッコイイね」とか言ってくれる人から、原価以上にお金を取ろうと思えなかったのである。自分の商品を買ってもらい、気に入ってもらい、また来店してくれるような人に、利益優先で商談することなんて出来ない。しかもクルマに対して思い入れが強すぎて、クルマを商品として捉えることができなかった(実際、クルマ屋の経営者の多くはクルマに対して愛着が無い。それは成功の秘訣とも言える)。私はクールでドライなように見られることが多いが、本当はホットでウェットなのだ。

 私はこのとき初めて、焼肉屋の社長が言った言葉の意味を理解することが出来た。

 好きが高じて仕事にするというパターンはたくさんあるが、趣味と実益を両立するということは本当に難しいと思う。好きなことを仕事にすると、どうしても商売上重要な「妥協」というものにストレスを感じてしまう。ひとつの商品をこだわってこだわって作り、それに思い入れを強く感じるお店っていうのは、消費者からすれば魅力的かもしれないが、商売的にはあまり儲からないことが多い。

 そういうお客さん思いのお店は、すぐに大きく儲かりはしないだろうが、細く長く続いて行くと思う。しかしその為には、自分の信念を貫いて行けるだけの、太い幹のような根性と岩のような忍耐が不可欠だ(私にはそれが欠けていたのかもしれない)。そんなお店を続けている経営者に、私は敬意を表する。

 現在雇われの身となっているが、私は満足している。そこにあるべきものが、そこに収まっただけのことである。

 

学園ネットワーク

 昨日の晩、高校、専門学校と同じだった友人から電話があった。彼も私と同様、ホンダでメカニックをやっている。彼はベルノ店に勤めているので、我々プリモ店しか取り扱いのない車種(軽自動車等)の修理をする際、良く私に電話をかけてきて質問をする。逆にプリモ店の私がベルノ店にしか取り扱いの無い車種(CR−Vやインテグラ等)の修理をする際には、サービスマニュアルをFAXしてもらったりする。

 ホンダ学園時代の友人が全国の販売店で働いているので、そういった情報をやりとりできることが、ホンダ学園出身者の利点のひとつとも言えるのだ。

 それを我々は「学園ネットワーク」と呼ぶ。

 その友人も「学園ネットワーク」を利用しようと会社から電話をかけてきたのだが、もうすでに時刻は9時頃。私は夕飯を食べ終わり、子供と一緒にテレビの前に座っている時間なのに、まだ仕事をしているなんて、なんて忙しい会社なんだろうか。気の毒なハナシである。

 大体そんな時間に電話をかけてきて、「ちょっとマニュアルFAXしてくれ」って言われても、ここは自宅。そんなものあるわけがない。したがって、私の知識の全てを総動員して彼の質問に答えた。

 さすがに向こうもプロだ。聞いてくる内容のレベルがその辺の客とは格段に違う。質問の内容はややこしいので詳しいことは書かないが、要するに「これやってあれやってそれもやってんけど直らへんねん。後は何が考えられる?」とのこと。

 そこまでやってダメならエンジンを下ろして分解しないといけない。少なくとも6時間以上はかかる大作業だ。夜遅くまで残業している友に残酷な宣告である。
 「まあ続きは明日にして、今日は帰りーな」と促した。
 「うん、わかった・・・」と明らかにテンションが下がっている友の声。

 昔の話しをするのは自分が歳をとったようでイヤなのだが、私がこの仕事に就いた頃は日付が変わる頃まで残業するということは良くあった。しかし今では、不景気のせいなのか田舎のディーラーということもあるのか、そんなことは全くなくなった。1時間でも残業しようものなら、次の日は5時に帰ろうかと思ってしまうぐらいである。

 そんな「ユルユルな」仕事をしていることを、友人に対して少し申し訳なく感じながら電話を切った。

 そして今朝、その友人からまた電話が鳴った。
 「おお〜、お前の言う通りにしたら直ったわ〜。ありがとう」・・・って、徹夜で仕事してたんかい!

 ・・・脱帽。

日々成長

 息子の動きがさらに早く、力強くなってきた。私のお腹の上に立たせ、ぴょんぴょんと飛び跳ねる遊びが好きなのだが、最近はそんなことをやるとさっき食べた夕飯がリバースして来そうになるぐらい、足のチカラが強くなった。

 1日ごとに(1時間ごとにと言った方が適切かもしれない)成長し、新しいことを覚えていくその様を間近で見ていると、毎日同じ事を繰り返し、何の新鮮さも無い日々を送っていることが、非常にむなしく、そして勿体無いことのように感じる。息子に与えられた24時間と、私に与えられた24時間とは全く同じ長さなのに、私より彼の方がはるかに有効利用している。


 そんな中、今日ウチの会社が新装オープンした。今までは平屋でショールームと事務所が同じフロアにあってなんか雑然としていたが、2階建てになり、吹き抜けが作られ、1階は完全にショールームとなり、「モータース屋」がやっと「カーディーラー」になった感じがする。

 私も含めて社員全員、なんか浮き足立っていて、いろんな業者から送られて来るお祝いの花輪が並んでいるのを見て、心機一転の気持ちで一杯になっている(ハズ)。

 当店は今年32歳の私が最年少という、平均年齢が奈良のホンダの中で一番高いんではないかと思うぐらい(いや実際そうかもしれない)の高齢メンバーで、やはりこの辺りも「モータース屋」というイメージが払拭出来ない原因のひとつになっていた。それがエライもんで、今までただのおっさんやおばはんだった社員が、きれいなショールームの受付のデスクに座っているだけで、少し(そう、あくまで少し)若返ったような気がする。

 これからウチの店はもっともっと成長していかないといけない。今回の改装で多くの借金を背負ったみたいだし、私も守るべきものが出来たのでそう簡単に倒産させるわけにもいかない。

 私も息子を見習って、日々成長したい。まだ壁紙の接着剤の匂いが残るショールームでそんな事を考えるのである。