ファッション

 私にはファッションセンスが全く無い。もうそれはそれはホントにザンネンなぐらいに無い。

 中学から高校にかけて部活三昧だったので、学校の制服、クラブのユニフォーム、ミズノとかアディダスとかのジャージ上下、という3パターンさえあれば特に困ることはなかった。専門学校に入ってからも、全寮制だったので寮から学校までの約5分程の通学路は制服代わりの作業ツナギだった。今の仕事に就いてからも、自転車に目覚めるまではほとんどクルマ通勤だったので、家を出てから帰って来るまでツナギを脱ぐことはない。クツだって安全靴のまま。

 なるべくしてなったファッションオンチである。

 自転車に乗る時だって、チームジャージかレーパン、もしくはTシャツに短パン。これからの季節でも、袖を長くして上にジャンパーを着れば、特に問題など無い。これからもファッションオンチ度はみなぎり続けるものと思われる。

 しかし最近、それではいけないと思い始めている。息子を公園に連れて行くからである。

 「近所の公園に行くぐらい寝巻きのスウェットでええやんけ」と思っていたが、ここ最近の公園に集まる若奥様達の多さたるやまるで女子大である(言い過ぎか)。そんな場所に、コンタクトもつけずにダサイ眼鏡とヨレヨレのスウェット、髪の毛ボサボサで、半分パンツが見えているような格好で出向いては、さすがの私でも「これはアカンやろ」と気付くことができる。

 せっかく「Mさんとこのダンナさんは子供の面倒を良く見るイイ旦那さんだ」という評判なのである(言い過ぎか)。その評判をキープ、いや、さらに上げる為に、これからはもうちょっとファッションに気を使うことにする。

 なんせ私が今着ている長袖Tシャツとジャージを合わせても、息子の靴下一足買えないのである。

今年最後の連休

 昨日に引き続き今日も休みだった。連休は今年はこれで最後である。

 前日の予報を見る限り天気は良さそうだったので、昨日のコースをショートカットアレンジして、7時スタートで確実に午前中に帰って来れるような、そんなコースを模索しながら走ろうかと考えていた。

 しかし買い物や子供の相手などに付き合わされ、私がようやく自由になったのはもうすでに日の傾きかけた16時過ぎ。それでも半分意地になって走りに行った。

 自宅から阪奈道路山上へ上り、阪奈道路を辻インターまで下り、そこから東生駒市街地を抜け帰ってくる、1周約12kmのコースをたった2周。1時間足らずで日が暮れてしまった。

 しかし短かったとはいえ、妄想しだいで充実した練習となった。

 まずは最初の上り。下校途中の小学生を私に向かって応援してくれるファンだと思えば、ギヤを1つ2つ重くして立ち漕ぎしたろかい!となった。

 次に阪奈道路の下り。60km/hぐらいの一定速度で走るクルマをアタックして集団からエスケープしようとしているライバルと想定し、ちょっと待たんかいオレを置いて行くなんざ10年早いぜ!と追いかける。

 市街地ではタラタラ走るおばはんの原チャリを他チームのエースに見立て、抜かしたり後ろに付けたりして揺さぶりの練習もした(おばはんゴメンな)。

 しかし、アームストロング気分でゴール(帰宅)しても、ほっぺにキスしてくれるシェリルクロウのような女はいない。いつものことだが私の妄想はツメが甘い。

今日の行動

 今日の行動を昨日の予定と照らし合わせてみたいと思う。

 ・6時起床。(6時に起きるが雨の為1時間遅らせて起床)
 ・7時清滝スタート地点。(上記の理由で8時スタート地点集合。しかし10分程遅刻)
 ・みなぎりメンバーと合流。(まっさん、k本っちゃん)
 ・R163から木津、和束を抜けて信楽方面へ。(和束を過ぎた辺りで速い3人グループに抜かれる。しばらく付いて行ったが離される。だって上りを30km/h以上で走るんだもの・・・)
 ・R307を枚方方面へ走り山城大橋まで。(下り調子のイイ道でした)
 ・そこから嫁に電話して機嫌伺い。(電話しなくともなんとなく察することができたので遠回りはキャンセル)
 ・御幸橋から13号線で枚方大橋まで。(予定変更してR307をそのまま走行し1号線を越えて枚方大橋まで)
 ・とりあえずここで解散。(私が実家に用事ができたのでみんなと最後まで同行することに)
 ・磐船街道で帰宅。(淀川沿いで豊里大橋まで行きそこで解散。14時)
 ・嫁に感謝の意を表明。(照れくさいのでヤメ)
 ・息子を公園に連れて行く。(予定変更の為ナシ)
 ・近所の子供を集めてトンボの捕まえ方をレクチャー。(同上)
 ・息子と風呂に入ってチンチン触り合い。(これは実行)
 ・食事。(嫁の実家でご馳走になる)
 ・パソコンいじる。(今このように)
 ・就寝。(総走行距離約120kmでした。お疲れさまでした。また行きましょう)



 タヌキとまっさん。信楽にて。

明日の予定

 ・6時起床。
 ・7時清滝スタート地点。
 ・みなぎりメンバーと合流。
 ・R163から木津、和束を抜けて信楽方面へ。
 ・R307を枚方方面へ走り山城大橋まで。
 ・そこから嫁に電話して機嫌伺い。
 ・機嫌良ければ木津川沿いを北上(悪ければここで解散)。
 ・御幸橋から13号線で枚方大橋まで。
 ・とりあえずここで解散。
 ・磐船街道で帰宅。
 ・嫁に感謝の意を表明。
 ・息子を公園に連れて行く。
 ・近所の子供を集めてトンボの捕まえ方をレクチャー。
 ・息子と風呂に入ってチンチン触り合い。
 ・食事。
 ・パソコンいじる。
 ・就寝。

n原効果

 19時半頃、Y中さんから電話があった。
 「今、清滝の頂上やね〜ん」と。

 なんと清滝夜練に来ているらしい。あのY中さんがである。鶴見区から旭区までなのにクルマ通勤するあのY中さんが。

 私「どっ、どういう風の吹き回しですか!?」
 Y中さん「いや〜、久しぶりに走ってみよっかな〜って」
 私「何かあったんですか!?」
 Y中さん「いやいや何もないよ〜」
 私「久しぶりの清滝はどうでしたか?」
 Y中さん「両足つったわ〜」
 私「・・・両足!?」

 電波の状況が悪く、途切れ途切れではあったが、Y中さんの声は確実にみなぎっていた。家庭のことや仕事のことでいろいろあって、最近あまり元気が無いように感じていたのだが、自転車で清滝に上れるようになったんならもう大丈夫である。元気なY中さんの声を聞いて私も少し元気をもらった気がした。

 家の窓から清滝頂上付近を見ると、みなぎりオーラを感じることが出来た。

 しかし、あのY中さんをここまで突き動かしたのは、きっとリッツ3位のn原君の影響に違いない。あの(ひつこい)Y中さんをみなぎらせるとはなかなかやるな、n原君。

 最後にY中さんが言った。

 「そーいやM君。ボク、11月3日は行けへんよ。あれウソやから。ははは。」

 やっぱみなぎってねーなー。

秋晴れ!

 今日から11月。秋も深まってきた今日この頃です。

 今日の天気は気持ちいいなあ〜。仕事なんてヤメてどこかに走りに行きたいなあ。

 あさって11月3日は休みだから、半日コースぐらいでどこかに走りに行こうかな。かなたにさんオススメの和束、信楽方面にでも。

 誰かヒマな方、ご一緒しませんか?一人だとサボりそうなので(笑)。

 「箕面モンキーズ」のみなさん、どうですか?

リアル その2

 またリッツの夢を見た。

 私が先頭、すぐ後ろはn原君。

 2人は大きく先頭集団を引き離し、このままゴールするとこだった。

 しかしゴールラインの向こうにn原君の彼女の姿が。

 私はn原君に先頭を譲った。

 ゲルハルトベルガーに優勝を譲ったアイルトンセナの様に。

 ゴールラインを一番に通過した彼はそのまま彼女の元に。

 ついでに人生のゴールラインも通過した。

 それを満足気に木陰から見守る私。

 ・・・多分、昨日から起こっている「n原ムーブメント」に嫉妬しとるな。こりゃ。

こんな土日もアリかな

 昨日のみなぎり飲み会と今日のリッツをキャンセルしたおかげで、せっかく土日に連休を取っていたのにずっと家にいて子供の面倒を見ることになってしまった。

 土曜は雨だったのでどこにも行かなかったが、今日は天気が良かったので、熱も下がって調子も良くなってきた子供を近所の公園に遊びに連れて行った。

 玄関を出ると同じ棟に住む5歳の男の子と4歳の女の子の兄妹に出会ったので、一緒に公園に行くことにした。その2人は網と虫かごを持っていて、ひらひらと舞う蝶を追い掛け回していた。宗一郎も最近ずっと家に閉じ込められていたストレスが溜まっていたのか、おにいちゃんとおねえちゃんに付いて走り回っていた。いつの間にか走れるようになってたんやなあ。

 しかしその兄妹の網さばきはお世辞にも上手とは言い難く、蝶にもてあそばれているようである。見るに見兼ねて私が宗一郎を置いて蝶を追っかけ回し、素手で捕まえてやった。その時の兄妹の羨望の眼差しはすごかった。キラキラと光る目で私を見つめ、「うわぁ!宗一郎君のお父さんスゴイ!!」とハシャギまくるのだ。

 その声に反応した近所の子供達が、それぞれ網と虫かごを持参して集まって来て、虫取り大会みたいになってしまった。何だか私も楽しくなってしまって、宗一郎が砂場でひっくり返って泣いているのにも気付かず、ガキ大将みたいに蝶やトンボやバッタを追い掛け回していた。

 あまりに夢中になり過ぎて時間を忘れ、嫁が迎えに来た。泥まみれになっている息子を見て半分悲鳴みたいな声をあげていた。

 レースやツーリングも楽しいが、今日みたいな日もかなり楽しかった。

想定の範囲外

 息子が急に熱を出した。嫁のツワリも相変わらず治まらない。断腸の思いでリッツはキャンセルすることにした。しかしこんな形で私の「みなぎりの秋」が終わるとは思わなかった。

 今回のリッツに関しては、いろんな妄想をした。落車してケガをしてしまうばかりか自転車まで壊してしまい落ち込む・・・とか、スタートで焦ってビンディングペダルを踏み外してしまう・・・とか、行きのクルマで事故に遭う・・・とか、どれだけ頑張っても、もう心臓が口から飛び出してしまうぐらいに最大心拍を超えるぐらいに頑張っても追い付かなくて引き離されて行く・・・とか、とにかくいろんなパターンの最悪の状況を妄想しておけば、まさかその通りにはならないだろうという、超庶民的な考え方である。

 人生において、「まさかこんなことになるとは」ということはよくある。自分が想像もしなかった展開に、躊躇し、高揚し、落胆し、狂喜したりする。それがあるからこそ人生っておもしろいのだと思う。

 バレー部だった高校の引退試合の時、私は試合中に足首をねん挫してしまい、燃え尽きること無く負けてしまった。こんなこと試合前に誰が想像しただろうか。逆に言うと「想像しておけばこんなことにはならなかった」のである。

 ツールでステージ優勝した新人ライダーはインタビューによくこう答える。「こんなことになるなんて夢みたいだよ!信じられない!神様が思いもよらないプレゼントをしてくれたんだ!」

 だから私は「1位になる」なんて、全く、絶対、死んでも考えないようにしていた。表彰台の一番上で「夢みたいです!信じられない!」とインタビューに答えている自分の姿などを妄想してしまっては、それは「そうならない」ことを意味しているからだ。妄想癖のある私にとって至難のワザである。

 しかしこれだけいろんなことを考えていても、息子が熱を出すということは妄想するのを忘れていた。私の妄想レベルもまだまだである。ていうか単純に父親失格である。

 私の代走はイノウエさんにお願いした。急なことで本当に申し訳無い。イノウエさんが落車してケガをしないように、落車してケガをしてしまうところを妄想しておきます。