今回のミッドナイトで、メッセンジャー時代の友人かわごしくんと久しぶりに出会った。なんと10時間を一人で走るという。
彼は私がメッセンジャー会社に入った時にはもうすでに稼ぎ頭のライダーとして走っていて、しかも今でも続けているそうだ。メッセンジャー歴(多分)5年を超え、離職率が高いこの業界ではかなりのベテランである。
彼はハッキリ言ってメチャクチャ速い。デリバリーも最速だったし、今回のレースでも3位に入った。いつも重たいギヤをぐんぐん踏んでいくクセも昔のままだった(だからよくフレームの溶接にクラックが入ったりステムを割ったりしていた)。
いつもボーっとしてて、無口で、与えられた仕事はイヤな顔せず黙々とこなす。欲は無く、決して怒らず、いつも静かに笑っている、ホントにデクノボーみたいなヤツだ。
彼を一見すると、自分の意見を持たず、影が薄くて、自転車を漕ぐだけしか能が無いように見えるのだが、私は彼のそんな性格をどこか羨ましく思う時がある。
ワガママで、自分の意見が通らなかったら不機嫌になり、目立ちたがりのくせにめんどくさがり。失敗したら他人のせいにするし、タマに成功したら祭りのように騒ぐ。そういう自分の「嫌いな部分」が、彼と接することによってさらに浮き彫りにされるというか、自分の持ってないものを持たれてると、なんだか自分がミジメになったりする。
そんな存在の人っていますよね!?
私にとってまさにかわごしくんがそんな存在のヤツで、彼に対して「尊敬」でもないし「憧れ」でもない。よくわからないが、なんか不思議な感情があるのだ。何だろう。
しかしまあ、初めてのミッドナイトで10時間ソロ。さらりと現れてさらりと3位表彰台。やってくれるね〜。
あっ、「嫉妬」やな。