以前に(よ)さんにいただいた練習用タイヤを取り付けた。これ以上プロレースにキズをつけるわけにはいかない。
ところがこのタイヤ、良く見ると25Cである。「あっ、このタイヤ使ってないならくださいね」と酔っぱらった勢いで半分かっぱらったように持って帰って来たので良く見ていなかった。正直「しまった」と思った。
当然装着すると周長は一回り大きくなり、フライトデッキの設定の変更をしなければならなかった(めんどくさいので私はコレが大嫌いである)。
重量も重くなり、しかも周長が長くなるということは全体的にギヤが重くなるということだ。見た目もなんだかデブっとしててスマートさに欠ける。平地や下りなどではスピードのノリは良いが、加速が悪い。遠心力が強いせいかブレーキの効きが悪くなった。
そして何よりも、上りのしんどさよ!
めちゃくちゃしんどい。重いし、遅いし、ペダルが全然回らない。
自分の足の無さを棚に上げ、タダでもらったタイヤに文句を付け、「こりゃアカンな」と、別の23Cの練習用タイヤを購入しようかな、とまで思った。
しかしこうも思った。
この一見ヒルクライムに不向きなタイヤでしばらく練習することにより、プロレースに戻した時にまるで背中に羽が生えたように、電池のアシストが付いたように、ジャラベールのように、パンターニのように清滝なんか9分台や8分台で駆け上がり、ゴール地点の頂上でちょっとジャンプするぐらいの勢いで上れるようになるのではないか、と。そしてライバル(勝手にそう任命しました)のかなたにさんやまっさんやn原くんは言うのである。
「えっ!?M君ずっとアウターで上ってたん!?」
そんなことを妄想すると、さっきまで散々グチっていた25Cがなんだか頼もしく見えて来た。ぶっといのでパンクにも強そうだ。
よし決めた。コレで練習する。「鉄ゲタタイヤ」と名付ける。(よ)さんありがとう!