損な性格

 どうやら私は「ウソ」とか「隠し事」が出来ないようである。

 自転車なんかに興味が無いから、黙ってりゃ絶対に気付かれることなんてないのに、タイムペダルを購入したことを嫁に白状してしまった。

 「隠し事」をしている間はとても「精神的にしんどい」のである。ルックからタイムにクリートが変わったから、ハイツの階段を上がる時、当然ながら足音が変わった。
 A「もしかしたら足音の変化で気付かれるんちゃうか」
 B「いやいや大丈夫やろ。そんなに注意力のあるヤツちゃうで」
 A「いや、意外とヘンなとこで敏感やからなー」
 B「大丈夫やって。アホやから何もわからんて」
 A「いや、でも最悪バレた時のことも想定しといた方がええんちゃうか」
 B「そうやな。それは言えてるな」

 てな具合に、結局Bの自分はAの自分に言い包められてしまうのである。大体AとBのそんなやり取りを妄想している間に、不意に嫁に話しかけられたりすると「あわわわわ」となってしまうのだ。損な性格である。

 まあ、「Aが勝ってる間は家庭円満。Bが勝つようになってきたら何かが狂ってきている」のだと思う。私の初心表明として、ここに書き残しておくことにする。