久しぶりに高校時代の親友、ナカノの家に行った。ちょっとここでヤボ用があり、いろいろと予定が入っていたにもかかわらずキャンセルせざるを得なかった(キャンセルした方々にはご迷惑をおかけしました)。
私の実家(旭区)から彼の家(西区)までの約15kmの道のりを、久しぶりにピストを使って走ることにした。天気も良かったし日曜日でクルマも少なかったし、ピストの重たいギヤをゆっくりと回してのんびりと走っているとなかなか気持ち良かった。
都島本通、天神橋筋、土佐堀通、松屋町筋、本町通、御堂筋、長堀通。(地図上で見て)右上の旭区から左下の西区(大阪ドームの近く)のナカノの家まで、大阪の中心部をジグザグに進んだ。
大阪の街を縫うように走っていると、どうしてもメッセンジャー時代のことを思い出してしまう。あの頃は時間に追われてばかりで、速く走ることしかアタマになかった。事故の危険とも隣り合わせだし、そんな割には安いギャランティに、何だかストレスばっかりで、大阪の街なんて嫌いだった。都会を走ることが嫌いだった。
だけど今こうやって、ゆっくりとした時間の中、あの頃とはまた違う立場で大阪の街を走っていると、違う場所のような気がしてくる。都会を走る私は、ある意味「都市」を形成するひとつの「物体」だ。そんなこと、昔の私にとって「不快」以外の何物でもなかったが、今はそれが不思議と「快感」である。
大阪の街を隅々まで知り尽くし、走ったことの無い道は無く、坂がどこにあってこの道はどこにつながっててこの信号は長くてここは事故が多くて・・・。そんなことを考えながら走っていると、大阪の街を我が手中に収めた気になってくる。
大阪が大好き。
大阪人でよかった。