10月6日(日)…自転車通勤をした。特に体に感じる異常はなし。強いて言うなら手のひらがチクチクと少しだけ痛む感じがあった。思えばこれがすべての始まり。午後あたりから体の倦怠感が現れるが、帰りは自転車でKOM活動を行うなど体調は良く、倦怠感は気のせいかなと思った。夜半ごろから手のひらの痛みが本格化し、赤い発疹のようなものが出てきた。手の甲や太ももの内側にも現れ、みるみるうちに水ぶくれのようなブツブツがたくさん出てきた。痒くて眠れない。
10月7日(月)…クルマで出勤。全身の倦怠感。水ぶくれは手の甲から腕にまで広がり、ツナギの袖を下ろしていないと気持ち悪いぐらいに目立つようになってきた。左右の鎖骨の辺りも何故か痛い。午前中、会社の人の勧めで近所の皮膚科へ行くことにする。皮膚科ではその症状から水疱瘡ではないかと仮診断されたが、幼少に水疱瘡の予防接種をしたことがあるのでハッキリとした診断が出ない。帯状疱疹にしてはブツブツの範囲が広いし、念のためとのことで血液検査をする。アレルギーの症状を抑えるアレロック錠、水疱瘡ヘルペスウイルスを殺すバルトレックス錠(高価。保険適用後で1錠500円ぐらいする)、熱冷まし・痛み止めのカロナール錠、そして痒みを抑える塗り薬コンベッククリームも処方してもらい、木曜日に再診の予約を取って会社に戻る。しかし夕方頃になって全身の倦怠感がひどくなってきたので早退させてもらう。帰宅してすぐに就寝。
10月8日(火)…手のひら、手の甲、腕、内もも、尻の辺りのブツブツがひどい。口の中にも出来てきて口内炎のようで痛い。喉も痛い。倦怠感も関節痛も増してきて会社に行くどころか起き上がるのも辛い。会社に電話して休ませてもらう。処方された薬を真面目に飲んで一日中布団の中。
10月9日(水)…会社は定休日なのでそれだけでも気持ちが楽に休むことができる。体のほうは昨日と変わらず。関節痛がひどく、肩、腕、手首、背中、膝、足首など全てが痛い。寝返りを打つにも思わずうめき声が出るほど。口内炎もひどくて、以前口内炎になった時に購入したケナログを塗るが全く効かず。そもそも口内炎ではないのだから致し方なしというところだろうか。上下の唇、舌、喉にも出来ているようでしゃべるのも辛い。食事はほとんど摂れず。熱を測ると38.3度であった。しかしカロナール錠を飲んでも熱はそれほど下がらず、関節痛も全く治まらない。
10月10日(木)…嫁が会社を休んでくれて、月曜日に予約を取った先日の皮膚科までクルマに乗せて行ってくれた。血液検査の結果を見ながら医者が色々と説明をするが、若い医者で経験が浅いのかハッキリ診断を明言できないでいる。皮膚疾患の写真集などをパラパラとめくりながら明らかにオタオタしている様子。診断書を書きましょかとか、紹介状を書きましょかとか言うてくれるが、患者の求めるものは「大手を振って会社を休める理由」ではなく、「一刻も早い完治」である。嫁が「これは水疱瘡ですか!?」と半ばキレ気味に限定質問すると、「は、はい。水疱瘡です…」と言う。半分「もうええわ!」的雰囲気で病院をあとにする。その足で会社に出向き、しばらく休むことを告げて家路につく。途中でマクドが食べたくなって嫁に買ってきてもらうが、ポテトの塩気が口内炎に染みて食べれず。相変わらずの倦怠感、関節の痛み、喉の痛みが続く。
10月11日(金)…症状全く変わらず。38度ほどの発熱はないが、37.3度ぐらいの微熱がずっと続いている。むしろ関節痛は悪化しているような感じ。トイレに座ったり立ったりするのか困難になってきて、いよいよ尿瓶がいるんじゃないかと心配になる。昨日の血液検査の結果をじっくり見ていると、VZV(水疱瘡・帯状疱疹ウイルス)のIgG判定が(+)となっている。これは水疱瘡の抗体を持っているということであり、過去に水疱瘡になったことがあるか、水疱瘡の予防接種を受けたことがあるか、無症状のまま水疱瘡ウイルスに感染したことがあるかのいずれかを意味する。つまり今回の病名はこの時点で水疱瘡ではないことが判明。先日の皮膚科は誤診であり、この血液検査結果のどこを診て水疱瘡であると診断したのか謎である。ていうか今飲んでる薬も間違っているのではないだろうか。嫁は当該皮膚科へ抗議の電話を入れたようだが、そんなんで病気が治るならバンザイである。水疱瘡の経験がある者が再度ヘルペスウイルスに感染して起こるものとしては帯状疱疹が一般的だが、どうも自分の症状と照らし合わせると異なる部分が多い。自分の病気が何なのかがわからないというのは大変不安である。子どもたちは嫁実家へ泊まりに行った。
10月12日(土)…初診の皮膚科が頼りないので子どもたちも日頃からお世話になっている近所の皮膚科へ。ここは内科も一緒なので安心。体中のブツブツは全盛期から比べると少し枯れた感じになってきて収束を見せつつあるが、相変わらず関節痛がひどい。主治医が言うにはこのブツブツの枯れた感じは水疱瘡のそれではないとのこと。つまり今回の一連の症状はもしかしたらヘルペスウイルスが原因のものではなく、もっと根本的に違う原因があるのではないかと言う。ただしそれはすぐに診断がつくわけでもなく、薬を変えて症状の変化を観察するとか、日を置いて経過を観察するとかで次第に病名が明らかになっていくものであり、「この症状だからこの病気」とすぐに決めつけられるものではないとのこと。まあそう言われればそうである。そうならそうと落ち着いてわかりやすく医師然として説明してくれれば初診の皮膚科に対するイメージも異なったであろう。こちらの皮膚科では、全身の倦怠感を見かねて点滴(重炭酸リンゲル液ビカネイト輸液500ml)を打ってくれた。確かに倦怠感は少しマシになったように思うが関節痛は全く変わらず。点滴ついでに血液検査をした。検査結果は後日。アレルギーの薬フェキソフェナジン錠、痛み止めロキソニン錠、胃薬レバミピド錠を処方される。初診の皮膚科でもらった薬はまだ残っているけど以後服用せず。高価なバルトレックスがまだ残っているので少々もったいない(笑)。
10月13日(日)…微熱と関節痛が続く。口内炎は少しマシになってきた。体中のブツブツもだいぶ枯れてきて、赤い湿疹のような状態になっている。しかしこの頃から関節痛が左右の指にも現れるようになり、特に人差し指の第一関節を動かせない。外部から無理に動かせば可動するがかなりの痛みを伴う。夜寝ている時も左右の脇の下から先に血液が流れないような感覚があって腕が痺れるような感覚。変な体勢で寝ていると腕の感覚がなくなっていることがあるがそんな感じ。痛み止めのほうは、カロナールは効かなかったがロキソニンは効いているようだ。効いている間は関節痛がマシになって、座ったり立ったりが随分楽になる。しかし寝起きなど長時間同じ体勢を続けていたあとには効果なし。痛みで布団から起き上がるのに10分ぐらいかかることもある。枯れたブツブツのあとに痒みが出てきた。でもまあこれぐらいの痒みは守備範囲内。どうってことない。
10月14日(月・祝)…微熱のほうは24時間の半分以上は平熱になってきて全身の倦怠感もほとんどなくなってきたが、相変わらず関節痛がひどくて、痛み止めを飲むタイミングをうまくコントロールしないとトイレ・風呂・食事など生活に支障が出るほどである。この痛みさえなければ会社に行って仕事もできようが、歩くにもままならないようでは工具も持てない。自宅でできるような仕事ではないので、家で悶々としながら過ごすのみである。口内炎はほぼ収束。出来物が乾燥して唇が痒くなるが、リップクリームを塗って対処。食欲が戻るだけでもありがたい。食べられるということは回復も見込めるということである。
10月15日(火)…寝起きの関節痛だけが辛いけど、日中は随分楽になってきた。まだまだ指の痛みは残る。夕方主治医のところへ血液検査の結果を聞きに行く。やはりVZVへの抗体は間違いなく持っていて水疱瘡ではないことが確実に。そういえばバルトレックスを止めてフェキソフェナジンに替えてから症状の快方速度が上がったような気がする。まあこの辺はセカンドオピニオンの役得ということかもしれない。一応これで診察は終了、あとは様子を見ながらの薬の服用と自然治癒ということなのだが、一応念のため1週間後にもう一度血液検査をしましょうとのことで診察の予約を取って帰宅。関係ないけど歯医者にも行った。
10月16日(水)…寝起きの関節痛は相変わらず。少しマシにはなったかな。普段の休みと同じで、散髪に行ったりスイミングの引率に行ったりした。長い間同じ体勢を取っていると関節痛がぶり返す感じ。血の巡りが悪いのだろうか。夕方少し疲れて30分ほどウトウト。全快祝い(全快でもないけど)ということで家族で焼肉に行った。ビールも解禁してみたけど感動的な旨さというほどでもない。焼肉も脂が乗った肉は2切れぐらいしか食べられない。家で鍋でもしたほうが良かったかな(^^;)。明日から社会復帰。
“大人の水疱瘡? 顛末記” への2件のフィードバック
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なかなか大変やっってんなー
まぁ治ってなにより
manさんありがとうございます。実はまだ関節が痛くて困ってます。ずっと続かなければいいんですが・・・。