再読シリーズ その1

 『ノルウェイの森』 村上春樹
 
 初めて読んだときはわけも分からず、「春樹ワールドってこんなんなんやー」という感じで終わったが、二度目ともなるとちょっと理解できるようになったと思う。とはいえ、ネットに書き込まれているたくさんの書評を見ると、私の理解なんてまだまだ浅いのだなあと考えさせられることもある。
 
 特に、中学生の課題図書となり、優秀な読書感想文などを読んでいると、自分の文章の稚拙さや、理解の浅さにうんざりすることもある。まだまだ重箱の隅をつつく程度の理解しかしていないようだ。
 
 ワタナベくんは一体何を求めていたのだろうか?直子が完治するのを待って結婚したいみたいなことを言っていたが、なんかそのようには感じられない。19の僕なら迷わず緑に行くだろう。40になった今はレイコさんかな(笑)。どちらにせよ、直子という選択肢はないわー。
 
 たぶんワタナベくんはキズキを求めていたのだろう。あいつは結局バイなのだ。実は自分の中にある「男も好き」という部分に気付かずに、たくさんの女と寝ては哲学的な思想にのめり込み、下半身が暴走する男性的本能に蓋をし続けながら生きていっているのではないだろうか。
 
 とまあ、突拍子もないところで自分を納得させた所で二度目の感想文を終わりにする。しばらく経ってから読み返したら恥ずかしいんだろうな…。