誰しも子供ができるといろんな習い事をさせてやりたいと思うのが親心である。私も長男宗一郎が生まれた時には、野球でもスイミングでも英会話でもピアノでも何でも習わせてやって、その中から才能があると見込んだものだけをチョイスしてプロ級にまでさせたろかーなんて妄想していたけど、成長と共に息子の性格や家庭の環境や親の甲斐性やらが複雑に絡み合い、ひとつ、またひとつと可能性が失われていく。
今のところ宗一郎が通っている習い事は赤ちゃんの頃から行っている英会話教室だけとなったが、これも今月いっぱいで辞める予定である。いつまでたっても私に英語で話しかけてこないところを見ると、効果はそれほどでもないようだ。せめて痛いときには「アウチ!」とか言うて欲しいものであった。
最近サッカーに興味を持ち出したようで、同級生が多く通う近所のサッカー教室に習いに行きたいと言い出した。習いたいというきっかけが、本当にサッカーがやりたいのか、それとも友達と遊びたいだけなのかはとりあえず考えないことにしたけど、サッカーを習うことによって親が被るデメリットを考えてしまった私は親失格であろうか。
毎週日曜の午後から約1時間の習い事。月謝・遠征費・共益費(これが謎)等のお金のことはともかく、試合がある日にはワンボックスを持つ親はクルマを駆り出され(当然運転込み)、車内をドロドロにされ、走行距離が増えることによるメンテナンス費用なども自分持ち、もし事故でもあったら目も当てられない。そこまでしてレギュラーで活躍するならまだしも、低学年だったら試合にも出られないだろう。デメリットしか思いつかない。
先日早起きして宗一郎を近所の運動場に連れて行き、サッカーボールでパスの練習をしてみた。私はサッカー未経験者なのでドリブルもリフティングもうまくできないけれど、10mほど離れた相手に転がるボールを蹴ることぐらいはできる。まあ1時間ほどのサッカー遊びである。
私は確信した。小2ぐらいの子供がサッカーボールを蹴るのはまだ早い。サッカーだけではない。野球のバットも重すぎるし、グローブも大きすぎる。基本的な筋力が未発達のまま道具を与えるのは変な癖がつくだけでダメだ。今の時期はまずは体幹の筋肉をしっかり鍛えておくために、ただただ走り込むだけでいい。小学校高学年まではそれで十分だと思う。野球やサッカー、その他のスポーツなんて中学からでも十分だ。しっかりした体幹と体力があればどんなスポーツだってすぐに対応できるはずだ。
だから宗一郎にはそのことを小2にもわかるようにじっくり懇懇と説明し、私のTTシーズンが終わったら一緒に早起きしてマラソンすることに両者納得の上で決定した。まあ小2のことである。「走りが速くなるぞ~」と言えばイチコロであった。私もランニングができるし、さらに習い事によるデメリットからも開放され、パパとしては一石ニ鳥どころか五鳥ぐらいの収穫である。
というわけで、TTが終わったらランニングしようと思う。自分のためでもあるし、息子のためでもある。なんだか今までマラソンに取り組んできた意気込みとはちょっと違うものがあって新鮮な気分である。だから新しいランシュー買うねん(笑)。