徒然雑感


 
 先日の土曜日、回転木馬の玄関口で作業をさせてもらっていると次から次へとお客さんがやってきて、接客応対にバタバタしている店長に話しかけるのもはばかられる程であった。旧店舗は良くも悪くもわかりにくい場所にあったので、地図で調べて迷いながらも根性で来店するお客さんは本気で自転車のことを考えている方が多かったが、新店舗は商店街の真ん中にあるので、それこそ猫も杓子もやってくる。そんな中から自転車に興味を持って買ってくれる人がいるだろう。店長やFUNさんをはじめスタッフの皆さんにおかれましては、とりあえずの接客は大変だろうけど新規客開拓には欠かせないことなので頑張っていただきたい。
 
 しかし猫も杓子もやってくるということは、同時にワケのわからん奴が出没する確率も上がるというわけである。Twitterなんかでも自転車盗難の情報収集ツイートが拡散されることが多々あるが、盗難現場が自転車屋の店の前であることが意外にも多い。駅やコンビニに置く時は厳重にロックするが、行きつけの自転車屋さんに停める時は心に隙が出来るのだろう。そこを狙われるというわけだ。お店側には何の罪もないのにお店が悪いような印象になってしまう。自分の自転車は自分で守る。私も含め、回転木馬で遊ぶ人たちは十分注意しなければいけない。
 
 
 で、そんなことを考えながら作業を続けていると、家は近所なのにしばらく会っていなかった従兄弟がやってきた。幾日か前に回転木馬でクロスバイクを購入したのだそうだ。全くの偶然である。ディレイラーの調整をやってもらって何点かメンテパーツを買っていた。これから自転車にハマるであろう典型的な買い物で、そんな光景を微笑ましく眺めていた。
 
 私の従兄弟は父方母方合わせると十数人いる。バリバリのローディーはさすがにいないが、私の弟も最近クロスバイクを購入して通勤に使っているし、スポーツ自転車を乗り回しているという者が多くなってきたので、従兄弟どうしで琵琶湖でも一周できたらいいなと思う。正月や法事などでしか合わない従兄弟が自転車を通じてコミュニケーションをとるということは素晴らしい。改めて自転車ってイイなと思える出来事だったのだが、これがゴルフでもスキーでも別にいいわけである。つまり流行っているものには疎遠になっている者同士を呼び寄せる力があるのだ。そういう意識を持って自転車を見たことがなかったので新鮮だった。
 
 
 5月14日(月)晴れ。通勤往復。