空気圧

 自分で言うのもナンですが、息子とトミカ(ミニカーね)で遊ぶ私は良いパパだ。部屋の端から端まで何台ものトミカを走らせて2人で盛り上がる。気が付くと部屋中トミカだらけである。

 そんなときフト気付く。

 車種によって同じ力で走らせても、長く走るやつとそんなに長く走らないやつがいる。長く走るやつは「シャーーーッ!」っと小気味良い走行音を発しながら部屋の端までラクショーで進む。そうでないやつは「ガ〜〜ッ」っと少々重たい感じのロードノイズを発しながら走行し、部屋の端まで届かずに途中でストップする。

 トミカって、車種によってサスペンションが付いてるのと付いてないのとがあるのね。パトカーとかセダンとか乗用車タイプにはサスが付いてて、消防車とかトラックとかのタイプには付いてないのよ。で、サスが付いてるやつは「シャーーーッ!」っと走るんだけど、付いてないやつは「ガ〜〜ッ」なのだ。

 恐らくフローリングの継ぎ目とか、真円ではないであろうプラスチックのタイヤの振動を、サスが吸収しているからあのスムーズな走行が可能なのだろう。トミー(現タカラトミー)の開発陣がそんなことをエラソーに語ってたテレビを見たことがある。じゃあトラックとかバスとかにも付けたれよー。サス。

 「サスがある方が良く走る」。これはわかる。クルマやバイクにもサスが付いてる。タマにサスをガチガチに固めたクルマや、リヤリジット(サス無し)にしたアメリカンバイクを見かけるが、どう見たって「ガ〜〜〜」の方である。スムーズな走りとは言い難い。

 じゃあサスが無いロードバイクはどうするか。フレームの材質や太さや形などがサスになってるのだと思うが、もっと簡単に言うとタイヤである。タイヤが路面の細かなデコボコを吸収してくれているからこそ、ロードバイクはあんなにスムーズに走るのである。

 今更こんなことを言うのもアレだけど、だからこそ空気圧ってめっさ大切だと思う。出先でパンク修理して、ハンドポンプで少ない目にしかエアを入れられなくても、走り出すと結構スムーズに走ってくれて逆に調子良かったりした経験はありません?

 私が使ってるチューブラーには「MAX 14BAR」と書かれている。そう書かれているとついつい「そこまで入れなアカン」気がするが、もちろん入れ過ぎ。私の体重の場合なら7キロぐらいが丁度良いのではないだろうか。

 「10は入れ過ぎやろうから9ぐらいにしとこか」っていう人、多いと思う(たぶん)。きっと9でも多いぞ!いっぺん6ぐらいで走ってみてみてみ。なかなか良かったりするから。

 ああこれでオレも最速や〜。空気圧の秘密をトミカで発見するとは思わなかった〜。

 こうしてホビーレーサーは妄想の中でのみ速くなっていくのだ。