高校時代からの友人で山崎ってのがいます。山崎のことについては随分前にここにも書いたことがあったと思うけど、もう一度簡単に紹介します。
高校3年、みんながそろそろ進路を決める頃、私は予定通りホンダ学園という自動車整備専門学校に行こうと決めてたのですが、当時はうちの高校からホンダ学園に進学する者が私一人しかいなくて、それではあまりにも不安なので、山崎に『よろしくメガドック』を読ませたりして洗脳し、無理矢理ホンダ学園に一緒に進学したのです。
別の進路が決まってたヤツを自分が不安だからといって引っ張り込み、無理矢理ヒトの人生変えるなんてヒドイやつだなあと思われるでしょうが、ホンダ学園では好成績で卒業し、(就職先は別々になりましたが)就職してから結婚相手も見つけ、2人の子供に恵まれ、今では工場長となっているのですから、人生なんてどう転がるもんかわかりません。今でも一緒に呑むと私は言います。「今のオマエがあるのはあのときオレがホンダ学園に誘ったからや!」と。
前置きが長くなりました。
私は現在国家1級自動車整備士の資格を取るために、本田技研が主催する勉強会に参加しています。昨日もその勉強会がありました。そこにはいろんなホンダ販売店のサービスマンが集まって一緒に勉強しているのですが、偶然そのメンバーの中に、“山崎工場長”の下で働く若いサービスマンがいたのです。
お互い山崎のことを良く知っている者同士でしたのでいろいろと話も弾みました。彼が言うには、山崎工場長はとても素晴らしい工場長で、部下や上司からの信頼も厚く、ダメな拠点に異動してはその拠点を立て直し、工場長でありながら現場の我々の仕事を手伝ってくれることもあり、毎日遅くまで走り回ってらっしゃる、とのことでした。今では彼の勤める拠点も毎月目標達成しているそうで、きっと近いうちにまたダメな拠点に異動になるだろうからその時はぜひ一緒に異動したい。とまで言ってました。
私が発掘(?)した人材が今や後輩や部下に信頼される人間になっていることが誇らしくもあり、また、これだけ尊敬している旨を熱く語ってもらえることを羨ましくも思いました。山崎が学生時代にやらかした数々の“武勇伝”がもうちょっとで口から出そうになったのですが、ここはあえて山崎工場長を尊敬する若いサービスマンの夢を崩さないためにも必死に押さえ込みました。
「今はとても仕事が楽しいです!」
と、生き生きした口調で言う彼の輝く眼差しが非常に眩しく感じて、つい私は目をそらして一言だけ言ってしまいました。
「キミが楽しく仕事できるのもオレのお陰なんやで・・・・」
“山崎のこと” への2件のフィードバック
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ええ話やなーって、最後の1行を読むまでは涙こぼしながら読んでました。
やられた。くそー。
●hikeme2さん
涙ですか!?
そんなに泣けるハナシでもないと思うのですが・・・(笑)。
良い上司は褒め上手だと思いました。
まずはヨメから褒めてみたいと思います。