高校生のころホンダのバイク(NSR)に乗っていたこともあり、ホンダ好きになった。バイクやクルマが好きだったので、進路も特に悩むことなくホンダ学園に入った。もう、ホンダとは長い付き合いになる。
今日から時々、僕が好きなホンダ車を紹介していきたい。その辺のクルマ雑誌に書いてあるようなことではなく、そのクルマの思い出話みたいのをしていこうと思う。
それでは、1番目は先ほどチラッと出てきたNSRの話。
17歳の時に中型免許を取り、始めて乗ったバイクである。先輩から15万で売ってもらった。89年式NSR250R。青と白のストライプだった。
先輩から譲り受けて、走り出した時の緊張感は今でもよく憶えている。当時「予備タンク」というのを知らずに走っていたのですぐにガス欠になり、ガソリンスタンドまで押して行ったことがある。鴫野の交差点のGSだった。生まれて初めて入ったGSである。
北海道に2度もツーリングに行き、2回とも行った先でエンジンが焼き付き半泣きになった。
初めての彼女も後ろに乗せた。
調子に乗って峠を攻めていて転倒、バイク屋まで2時間も押して歩いた。
うだるような暑い日も、凍えるような寒い日も、体に当たる雨粒が痛い雨天も、毎日通学で使った。
写真もいっぱい撮ったし、絵心もないのに絵を描いたりもした。
リードバルブを交換したら低速トルクが上がった。チャンバーを交換したら高回転まで回るようになった。
走りながらヘルメットの中で泣いたこともある。理由は忘れた。
17歳から23歳までの約6年間、間違いなく僕と青春を共にしたバイクだ。このバイクのおかげで僕の行動範囲は格段に広がり、ついでに視野まで広げてくれた。
僕とホンダのつながりを深めてくれたのはこのバイクであり、このバイクと出会っていなければ今の僕はない。