階下の住人

 昨日、階下の若夫婦がやって来て、足音だの扉を閉める音などがうるさいとクレームがあったそうだ。旦那さんはおだやかそうなのだが奥さんの方が少々キレ気味だったそうで、「生活の全ての音が気になって仕方がない」らしい。

 そんなもんどないせえっちゅうねん!!床にはカーペットを敷き、スリッパは必ず履くようにし、ドアもそ〜っと閉めている。これ以上の音が気になるようだったら出て行けっちゅうねん!テメーらは共同住宅に住む資格は無いっ!よっしゃ!オレが帰ってから文句言いに行ってやる!!

 と、嫁からのメールを受けてからプリプリしながら仕事を続けた。

 仕事を終え、家に着いて自転車を置き、着替えもしないまま、下の若夫婦のインタホンを押した。3回も押してやった。

 出てきた奥さんは・・・・。め、め、めっちゃ美人やんけ〜!!

 私の怒りは完全に空振りした。キレ気味という情報を得ていたので覚悟して行ったのだが、全くそんなことはなく、とてもにこやかで愛想が良い。「いつも迷惑かけてるみたいで・・・。すんません、気を付けます・・・」「いえいえ、わざわざ来て下さってありがとうございます」   ・・・・ホレた。

 やはり平和的解決が一番である。ていうか、あれのどこがキレてるねん。嫁情報は信憑性が無い。その後の私がつま先歩きになったのは言うまでもない。