どんな親でも「自分の子はかわいい」と言うが、それは顔が自分に似ているからだと思われる。だから私も、私が子供の頃と同じ顔をしている息子は誰よりもかわいいと思っている。
私の親戚がたくさん集まる場に連れて行っても、「パパの小さい頃にそっくりやなあ」と言われる。当然私もそう思うのでニコニコしながら聞いている。
ところが不思議なことに嫁の親戚に見せると、「ママの小さい頃にそっくりやなあ」と言われるのだ。
嫁がまだ子供の頃の写真を見たことがある。嫁を悪く言うつもりはない。そして自分をホメるつもりでもない。しかしどう見ても私の子供の頃の方がかわいく、そして息子は絶対に私に似ていると思うのである。
嫁の子供の頃の写真は、目が小さくそしてタレていて、どの写真を見ても口がポカーンと開いている。ポーズといえばキョウツケばっかり。なんとも芸が無く、田舎の子供っぽくてアカ抜けた感じが全く無い。
その点、私なんかは目がクリクリっとしていて、笑顔の写真ばかり。ピースしたりシェーしたり、もうかわいいのなんのって、幼稚園の先生に結婚を申し込まれたぐらいのかわいさだったのだ。
親バカ発言として聞いてもらって構わないが、息子を連れて買い物に行くと必ず、「かわいいねえ」とか「男前になるわ〜」と知らない人に声をかけられる。つまり第3者から客観的に見ても、私の息子はかわいいということになる。
そんな誰もが認めるかわいさを持つ息子が、嫁に似ているなんてことはありえないのである。笑顔なんて私にそっくりなのに、それが嫁に似ているだと!?
嫁側の親戚は全員、目が悪いと思われる。あっ、それとも私の子供の頃の写真を見たことがないからそう思うのか?比較する対象が嫁の子供の頃の情報しかないからそう言うのか?もしかしたらホントは私に似ていることは認めているが、嫁に気を遣ってそう言っているだけなのか?
いずれにせよ息子がもう少し大きくなってきたら答えは出る。それを見て嫁側の親戚一同言うであろう。「・・・やっぱりパパに似てかわいいやん」と。
そんなある日、テレビにボーっと気を取られている息子の顔を見てみると・・・。
「お・・・おいっ!お前ママと同じ顔してるやないか!コラッ!やめんかいその顔は!」
私の遺伝子だけではないのが証明されました。