昨日仕事中に嫁からメールがあった。
「カステラ食べたら銀歯が取れて飲み込んでしまいました。歯医者予約したら18時です。子供を連れて行くので帰りに迎えに来て下さい」との内容。
私が自転車で通勤していれば嫁がクルマを使えるので当然迎えになんて行かなくていいのだが、この日はちょうど私がクルマを使っていたので仕方が無い。仕事が終わってから迎えに行った。
自宅近所の歯医者に着きガラス越しに院内を見ると、嫁は治療中なのであろう、看護婦さんが2人で息子をあやしてくれていた。早速中に入り、息子を引き取ろうと「すいませ〜ん」と声をかけた。
すると看護婦さんは私を新規の患者さんと勘違いし、抱いている息子を私に向けて「こんばんは〜」と言った。さらに、
「アラ?この子、男の人の顔を見たら泣くのに(あなたの顔を見せても)泣かへんな〜」
「何かうれしそうやな〜。笑ってるわ」と言う。
あたりまえや!ワシの子じゃ!
と思いつつ、面白いからしばらく黙っていた。というよりもそのおばちゃん看護婦2人は、私が自分の身分を明らかにする為に話しかけようとしても、そのわずかな時間さえ与えてくれないぐらいにしゃべりまくっている。
看護婦A「かわいいわ〜」(そらそうや。オレの子供や)
看護婦B「私にも抱かせて〜」(またタライ回しかよ)
看護婦A「ウチの子もこんなにかわいかったらな〜」(アンタの遺伝子ではムリや)
看護婦B「小さい子をダッコしてたらまた子供欲しなるな〜」(自分の歳を棚に上げるな)
看護婦A「連れて帰ろか〜」(誘拐やんけ)
看護婦B「ママが治療してる今がチャンスやで」(リアルやな)
看護婦AB「ギャハハハハーー!」(うるさいわい!)
それらを機関銃のようにしゃべくりまくってから、看護婦は我に返って言った。
「すんませ〜ん。今日の診察終わったんですよ〜」
早よ言えや!・・・ていうか診察ちゃうわい!
私はやっと自分が誰なのかを言うチャンスを得た。
「すんません。ウチの子です・・・」
その時の看護婦の顔をみなさんにも見せたかった。おばちゃん看護婦にとってあまりに意外な私の言葉が、耳から脳ミソに入り、それが理解できるまでの約2秒間、2人は電池を抜かれたサルのおもちゃみたいに固まっていた。ようやくスイッチが入り、どこのおばちゃんでも得意の「笑ってゴマかす」作戦で私に子供を預けるとそそくさと業務に戻って行った。
嫁は診察室で大口を開けて治療を受けながら、玄関先で我々のやりとりを聞き、笑いをこらえるのに必死だったそうだ。