以前、(よ)さんのクルマをオーバーホールした作業風景をこのサイトで紹介した。それからというもの、「オーバーホール」とか「バルブクリアランス」とか「サージング」とか「タイミングベルト」等の専門用語で検索してヒットし、私のブログまで流れ付く人が非常に多くなった。
ついでに私もそれらの単語でヒットしている他人のサイトをなにげに見ることがあるが、世の中にはエンジンひとつ組み上げるのに、それはそれはたくさんの手間ヒマをかけ、「どれだけバカ丁寧に組み立てたら気が済むねん」と言いたくなる程じっくりじっくりと作業してらっしゃる方が大勢いる。それらを見ていると、まるで私が(よ)さんのエンジンを手抜きして組み立てたような気分にさせられることもある。
クルマやエンジンのことを知っている人の中にはあの作業風景を見て、
「あれ?アノ作業はしないの?」とか、
「この磨き方は中途半端じゃない?」と思った人がいると思う。
しかし私は「自動車整備士」であって「自動車改造屋」ではない。クルマが元々持っている性能をさらにアップ(ほとんどはダウンさせていることが多い)させるのは改造屋の仕事であり、経年劣化により落ちた本来の性能を元に戻し、整えるのが我々の仕事だと考えている。
私も「クルマ好き」「バイク好き」の人間のひとりであるので、エンジンを改造することに憧れもあるし、知識もあるつもりだ。だけど、自分のクルマやバイクを改造して乗っていたことのある人は、最終的に必ずこう思う。
「やっぱりノーマルがイチバンだな・・・」
ノーマル状態が物足りなく、カッコ悪く感じることは確かにある。しかし最終的にはノーマルが一番乗りやすくて燃費が良くて結果的には速いのである。
「改造」を期待して検索した方には物足りないと思う。私は(よ)さんのクルマを「普通」に戻したのだ。