無事故無違反でありますように

 大型連休明けに入庫するクルマのほとんどは事故修理である。年末年始は折からの寒波により路面が凍結している地域が多いらしく、スリップしてクルマのいろんな部分をぶつけてヘコませたお客さんの来店が続いている。中にはエアバッグを派手に展開させたクルマや、乗員のものと思われる血がついたクルマもある。みなさん高速道路を使って帰省されたり旅行されたりするので、普段の事故よりもスピードが高く、ダメージが大きいようだ。

 仕事柄、自分のクルマよりも他人のクルマに乗ることが多い私は、交通事故については人一倍気を付けているつもりでいる。もちろんそれは仕事中だけでなく、プライベートでクルマを運転する時も同様である。

 大人数の友人と旅行に出掛けたり、私の場合なら自転車のイベント等で、他人のクルマを、高速道路を使って、長距離を走るということは、しょっちゅうということはないにしろ、年に何度かはある。

 それぞれ運転技術のレベルやクルマの性能に違いがあるにもかかわらず、みんなに合わせて走るということは結構疲れる。「はぐれてはいけない」とか「みんなを運んでる」などのプレッシャーが、そのうち大きな事故につながってしまうのではないかと心配してしまう。

 私は諸般の事情により冬のシクロクロス参戦はできないが、参戦されている方々はおそらくクルマに人と自転車を積み、数台連なって冬の高速道路(ましてやまだ暗い明け方や夕方)を走っておられることと思う。運転要員に抜擢される方々は十分に注意していただきたい。

 「無事故無違反でありますように」

 冗談でもなんでもなく、私はいつもクルマのエンジンをかける前にこうお祈りする。