ポラールの心拍計を持ってはいるのだが、最近はほとんど使用していない。買ってからしばらくは自転車に乗るとき以外(寝るとき風呂入るとき仕事してるとき)もつけて「おっ今85か〜」なんて喜んでいたのだが、トランスミッターの調子がイマイチになってからは部屋の隅っこでホコリをかぶりながらネズミかゴキブリの心拍でも測っているのではないだろうか。
「自分の心拍数を把握しておけばトレーニングにおいて有効である」という理論に反対するわけでもないし、もちろんそれが正しいと思ってはいるが、なんせめんどくさがりの私である。あのブラジャーの出来損ないみたいなトランスミッターをさぶいさぶい冬の朝に地肌に取り付けることは至難のワザである。何枚も服を着てからトランスミッターをつけるのを忘れていても、いまさら服をまくり上げて取り付けようとも思わない。なんせめんどくさがりなのである。
だけどトランスミッターの調子が悪くても、レシーバーは普通に使うことができる。トランスミッターからの信号を受信状態にしておけば、近くを走るライバルの心拍数を盗み見ることができる。「コイツかなり余裕残しとんな」とか「コイツ一杯一杯やんけ。いっちょアタックかけたろかい」などがわかってナカナカ楽しいのではないだろうか。自分の心拍数を知るよりも、相手の心拍数を知った方が自分に有利にコトを運べるのではないかと私は妄想する。
「合コンのとき、お目当ての女の子にトランスミッターをつけて心拍数を常にチェックしておけば、自分に脈があるかないかわかっていいんじゃないですか!?」
先日こう言ったのは何を隠そうn原くんである。最近アカ抜けて男前になったと思ったら、言うことまで冴えてきた。なかなかウデを上げたようである。しかし百戦錬磨の私に言わせればツッコミどころも無くは無い。
初対面の女の子に「コレつけてくれへん?」とブラジャーの出来損ないトランスミッターを手渡した時点で「脈ナシ」である。