ハワイ旅行記

 今年の年末年始はハワイで過ごすこととなった。私の叔母がワイキキに小さいながらもコンドミニアムを所有しており、そこを宿泊拠点としてお借りすることになったのである。嫁子供の滞在期間は約3週間。私は仕事の関係で年末年始それぞれ3日間、計6日間の滞在である。学校の休みの手続きであるとか嫁のパートの調整であるとかパスポートの手配であるとか、それはそれはもう、庶民が年末年始にハワイへ行くなどという暴挙のためにクリアしなければならない様々な高いハードルが幾つもあったが、それを書き出すとキリがない。私が滞在した12月28日から1月2日までに限定して時系列で書き留めていきたい。
 
 
 12月28日(日)・・・・・日本時間2200関空発。ホノルル空港へは現地時間で28日の0830ごろ到着。時差マイナス19時間。日本時間で朝4時ごろ到着ということになるので眠い。先着していた家族に出迎えられる。子供たちは私に会うのが久しぶりなので人目をはばからずに抱きついてくる。しかし宗一郎(小3)はそのへんが照れくさいのか、はしゃぐ妹達を遠巻きに眺めている。
 
 7人乗りタクシーに乗り込み、コンドミニアムがあるワイキキまで移動。イリカイホテルという名のホテルの一室が叔母の部屋。10階にありベランダからワイキキのビーチと青くて広い空が眺められる。真向かいにはヒルトン・ハワイアン・ビレッジが建っている。暑すぎるということもなく、カラッとしていて気持ちがよい。
 
 時差を埋めるために少し昼寝することを勧められたが、限られた時間なので勿体無く感じ、すぐにホテルのプールへ向かう。何日も前に先着している子供たちはホテル内を知り尽くしていて、プールの管理人の屈強なおじさんとも顔見知りになっていた。
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 写真中央がホテルのプール。何故か一番深いところで水深2.5mもある。その奥がヒルトン・ハワイアン・ビレッジのラグーン。そしてさらにその奥が美しいワイキキビーチ。
 
 プールから戻るとさすがにウトウトしてしまい夕方に。夕食はJALパックの無料トロリーバスに乗ってアストンワイキキビーチホテル1Fの和食店へ。美味しかった。店員のおばさんは100%日本人であったが、外人と接客する時はルー大柴程度の英語で通じ合っていた。やはり英会話はゴリ押しに限ると思った。
 
 
 12月29日(月)・・・・・タクシーに乗ってダイヤモンド・ヘッドへ。若いころ来たことがあったが駐車場までだったので、今回は登ってみようということでやってきた。登るとはいってもほとんどハイキングのような道で、最後の最後に急な階段があるがその他は小さな子供でも登ることができる。頂上からの景色は最高である。
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 ホノルル動物園からワイキキビーチを望む。
 
 下山後はやはりタクシーに乗ってハナウマ湾へ移動。美しいサンゴ礁や魚たちが残る火山活動により生まれた美しい海岸である。ビーチに入るためには10分ほどのビデオを見なければならない。映画館ホールは当然人数制限があるのでかなりの行列である。到着してから実際に海に入るまでゆうに1時間以上かかっている。ハナウマ湾の歴史の説明があったり、この美しい自然を守るための注意事項など。そして入場料を払ってビーチへ。この環境を守ろうとする姿勢がビンビンに感じられる。
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 遠浅で子供でも足が着くので安心。シュノーケリングで泳いでいると美しい熱帯魚たちがウジャウジャいる。もちろんエサをやってはいけない。昔は良かったそうなのだが、魚が太り、生態系が変わってしまうとのことで禁止になったようだ。夕方までそこで泳ぎ帰宅。夕食はまたまた和食(笑)。
 
 
 12月30日(火)・・・・・朝からレンタカーを借りてオアフ島探索。とはいえハワイならではの有名スポットを巡るだけのこと。ワイキキから右回りで出発し、この木なんの木から真珠湾、カメハメハハイウェイでハレイワ。マツモト・シェイブアイスでかき氷ごときに30分も並び、美しいカネオヘ湾を左手に見ながらドライブ。H3フリーウェイに乗ってワイキキに帰ってきた。10922488_743940712355753_4616178896199638540_n
 定番・この木なんの木(モンキーポッド)。
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 借りたレンタカー。もちろん左ハンドル右側通行。海外でのクルマの運転は初めてだったのでかなり緊張した。常に右側通行を意識しないと、とっさの操作の際についつい左側通行しようとしてしまい、何度か迷惑な運転となってしまった。しかしハワイの人々は優しい。クラクションを鳴らされたり、煽られたり詰められたりすることは一度もなかった。
 
 
 12月31日(水)・・・・子供たちを叔母に預けてヨメと2人でスキューバダイビングツアーへ。嫁は初体験。私も20年ぐらい前に一度だけの経験なので全くの初心者コースへ。送迎バスに乗り込みカネオヘへ移動。50人乗りほどの船で沖へ出て、一通りの説明を受けてダイビング。水は冷たい。
 
 船で沖へ出たものの、砂地の底に足が着くぐらいに浅い。前日のスコールのせいか少し濁っていたが、ウミガメにも会えて大満足である。1本約30分を2本潜った。素敵な体験だったがかなり疲れる。器具なんかも多いし、これをプライベートな趣味で行うとなると大変だなと思った。
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 昼過ぎにホテルへ戻り、少し昼寝。夕食はアラモアナ・センターにあるタナカオブ東京でディナー。所謂鉄板焼きで、シェフが目の前でいろんなパフォーマンスをして楽しませてもらいながら食事をするやつである。パフォーマンスも料理も素晴らしい。ただ、どうしたわけか私のテンションがアメリカンジョークに着いて行けず、喜ぶヨメコドモを見ながらしっかりと料理を味わった印象である(笑)。
 
 少し夜更かしして、ホテル前のビーチでカウントダウン。とんねるずやら日本のタレントがなにやら生放送を撮っていたみたいだが、人混みであまり見れなかった。それよりも0時に沖から花火が上がって綺麗だった。
 
 
 1月1日(木)・・・・・嫁と娘2人はショッピング。私と宗一郎はレンタサイクルで町中を探索しようと男2人で家を出発。しかしどこのレンタルショップも自転車が売り切れで、途方に暮れてしまう。
 
 このままブラブラ時間を潰すのももったいないので、思い切ってレンタカーを借りることに。大きなクルマはしんどいので、二人乗りのスマートを借りた。
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 ショートホイールベースのため、笑かすぐらいに乗り心地が悪い(笑)。しかし取り回しはすこぶる良好なので慣れない右側通行では助かった。日本語ナビも付いていてこれも大いに助かった。
 
 早速先日行けなかったヌアヌ・パリへ。ワイキキからクルマで20分程度。ここも昔訪れたことがあって、断崖絶壁から吹き上げるものすごい風が印象に残っていたが、この日は何故か無風。そして何故かニワトリがたくさんいる。日本でいう公園の鳩レベルである。
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 ヌアヌ・パリを出発し、とりあえずカイルア方面へ。少し小腹が空いたので早めのランチにする。ショッピングモールみたいなところにマクドナルドを発見したが、ここまで来てマクドもアレかなあと思い、サブウェイへ(笑)。ピザを注文し、オープンデッキで食す。私はハワイでいろんなレストランに行きいろんな物を食べたが、宗一郎と2人で食べたこのピザが一番美味しかった。
 
 カイルアを出て海沿いを走る。途中でサーファーが集まるスポットがあったので立ち寄ってみる。多くのサーファーが波を楽しんでおり、しばらくボーっと眺めてしまう。やろうとは思わないが、サーフィンしている様子を眺めるのは好きだ。
 
 そこから少し走り、マカプウ岬へ。ここに限らないがとにかく景色が素晴らしい。見たこともないような景色に宗一郎も子供心に感動するのか自分のカメラで撮りまくっていた。
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 マカプウ岬を出た後は、登ってみたかったココ・ヘッドへ。先日ハナウマ湾へ行くタクシーの中で見て、そのインパクトにやられたのである。
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 とんがり帽子のような形をしていて、麓から頂上まで直登する階段が1本あるだけのビジュアルに、元クライマーの私の血が騒いだのである(笑)。渋る宗一郎をむりやり連れて行き、約40分かけて登頂。
 
 昔、頂上には通信施設があったらしく、階段と思っていたのはトロッコか何かの線路である。つまり人間の歩幅に合わせた軟弱なものではなく、ただの枕木であり、子供にとっては一段分が腰ぐらいの高さの段々が永遠続くのである。
 
 途中には橋のようなところがあり、枕木を踏み外すと谷底へ真っ逆さまというポイントもある。とにかく一瞬足りとも気を緩めることができず、最大斜度45度はあろうかという階段をひたすら登る。私でもかなりしんどかったのに、子供にはさぞかし辛かっただろうと思う。水を持っていて良かった。
 
 しかし頂上に着いた時の満足感は半端ではない。ハナウマ湾からダイヤモンド・ヘッド、ワイキキ市街地まで見渡せ、山の反対側の切り立った絶壁の向こうは太平洋の水平線がどこまでも続く。今回のハワイ旅行で一番印象に残った場所である。その苛酷さからメジャーな観光スポットとは言えないが、足腰に自信のある人にとっては穴場的スポットではないだろうか。個人的にはオススメしたい。
 
 ワイキキへ戻ってレンタカーを返却後、部屋へ戻って一服。慣れない右側通行は普段の運転の10倍疲れる。でも、日本で左ハンドルを運転すると違和感しか感じないが、右側通行の国で左ハンドルはしっくり来るもんである。そして信号が赤でも安全さえ確認できれば右折できることも初めて知った。みんな信号無視するなーと思っていたけど、それは普通だったとは。
 
 ハワイ最後のディナーはロイヤルハワイアンセンターで開催されるレジェンド・イン・コンサートを観ながら。エルビス・プレスリーやマイケル・ジャクソン、レディー・ガガのそっくりさんによるコンサート。
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 一応正装ということなので(結果的にどうでも良かったのだが)、娘2人はバーゲンで25ドルぐらいになってたラプンツェルとシンデレラの衣装で(笑)。周囲の外人さんにえらく可愛がられていたが、“平たい顔族”が洋風のドレスを着ても滑稽なだけであった。
 
 ショーのほうは、ハワイの伝統的なフラダンスやファイヤーダンスとコラボした楽しいショーであった。正直エルビスの動きにキレはなくなっていたが、声は素晴らしい。レディー・ガガの実際のライブ映像とシンクロするように演出されたピアノ弾き語りも素晴らしい。そして何よりマイケル・ジャクソンのダンスは圧巻であった。ビリー・ジーンに合わせてロボットのように踊る動きには息を呑んだ。ダンスだけであれだけ観衆を感動させることができるとは、スゴイの一言に尽きる。
 
 ショーが終わるとバックステージで出演者と記念撮影ができる。近くで見るマイケル・ジャクソンは、顔のどこを見てもマイケル本人にしか見えない。整形したのかメイクだけでそうなるのかわからないが、そのことに嫁はえらく感激したらしく、何枚もツーショットを撮っていた。平たい顔族とマイケルが並んだ写真は今年上半期のおもしろ写真ナンバー1であろう。
 
 1月2日(金)・・・・・嫁と子供をハワイに残し、私だけ帰国。空港では案の定さくらが自分も帰りたいと号泣し、こころも目に涙を浮かべている。宗一郎は相変わらず遠巻きにその様子を眺めている。1230ホノルル発、日本時間1810関空着。約10時間のフライトで、本1冊と映画3本を観た。感想文はまた後日書こうと思う。
 
 関空へは日本時間1820に到着。なんだか慌ただしいハワイ旅行であったが、それでも十分に楽しめた。ハワイという場所は素晴らしく、土地も人も自然も、そこに流れる時間も、全てが筆舌に尽くしがたいほどだった。子供たちにも幼心にそういった異国の空気というか、雰囲気というか、日本にはない何かを感じ取ってもらえたら、親としてこれ以上嬉しい事はない。
 
 

ハワイ旅行記” への6件のフィードバック

  1. それで”今年はクライマー”なんですね。
    正月に家族でハワイは漢の憧れです。流石です。あと、やっぱ日記に写真は必須ですね。たぶん今後も入れへんけどw。

    ボクも子供に海外の風を感じさせてやりたいです。

  2. にしやん、子供たちにとって初の海外が、どのように今後の人生に影響するか、今の時点ではマッタクわからん(笑)。でもプラスになればいいなあ~。

  3. ちょうどヒルトンのラグーンが見えますやん!ロケーションいいですね、ヒルトンにはお店がたくさんあるし、ラグーンは子供に最適で、イリカイハベストロケーションですね。

    初回がここなら恵まれてますね。ハワイ大好きになるパターンにはまってますよ。知ったかぶりな話し方ですいません。(笑)

  4. ロラあにき、ビィルはたくさん飲みましたね(^^;) ジュースより安いですからね(笑)

  5. 大澤親分、ヒルトンの中は飽きませんね。病院もあるし、ちょうど子供が滞在中に熱を出したのでお世話になりました(笑)。

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