昨晩は実家で焼肉を食べた。
大阪市内に引っ越してから、会社までは遠くなったけど実家まではママチャリで5分程度の近さとなった。しかし不思議なことに実家から離れて暮らしている頃は、「実家に帰る」という感覚だったのだけど、実家の近所に引っ越してからは「実家に行く」という感覚になった。近くに住んでいるのに遠くになってしまった気がする。
そもそも実家のことを「実家」と言うようになったのは実家を出て独り暮らしを始めた頃だと思うのだけど、しょっちゅう晩飯を食べに帰ったりとか食料をもらったりだとかしていたので、独り暮らしといっても別の場所に自分の部屋を用意したぐらいのものであり、「自立」というのには程遠かったし、今まで住んでいた家のことを「実家」と呼ぶのはなんだか抵抗があった。
ところが結婚して子供が出来て、自分で家庭というものを築くようになってくると、いままで自分の家の一部だった実家が「他人の家」とはいかないまでも、やはり自分の家ではない所にお邪魔するような感じに変わってきた。2歳を過ぎた息子が「ばあちゃんとこいく〜」としゃべるようになってから余計にそう感じる。息子にとっては「帰る」ではなく「行く」である。
今住んでいる自宅が子供達にとっては当然「実家」となるわけで、私の実家はそう遠くない未来、無くなってしまうものなのかなと思うと、まだ来ぬ不幸に考えが及ぶことがあって少し悲しくなったりする。
いつまでもみんなでこうやって焼肉が出来たらいいのに。