龍神村へ

 13日~14日の2日間、龍神村へ行ってきた。今年は亡くなったおばあちゃんの初盆ということもあってバタバタするのであんまりゆっくりできないけど、それでもやっぱり夏は龍神村の自然と触れ合って川で泳いで遊ばせてあげたい。しかし残念ながらずっと雨だった。大阪市やその近辺の地域では大変な豪雨でいろんな所で被害が出たようだが、その間は龍神村にいたからわからなかった。ただただ折角の夏休みに雨続きという運の悪さに辟易していただけだった。
 
 それでも私自身は念願の「龍神村まで自転車で自走する」ことが叶って嬉しかった。何年も前から計画はしていたのだけど、“計画を人にしゃべると実現しない”というジンクスのせいでなかなか実現しなかったのだが、今年はヨメコドモにさえパパの密かな計画をギリギリまで黙っていたことが功を奏して、13日早朝、ヨメコドモのクルマを送り出した後、パパはコルナゴC59と共に龍神村へ向けて走り出したのであった。
 
  
 
 自宅~今里筋~内環~R309~R310。このコースは母校のホンダ学園まで通っていた懐かしいコースである。当時はNSR250Rで走っていたが、ここを自転車で走ることになるとは20年前には想像もしていなかったことだ。学生時代を思い出しながら走る。
 

 
 また新しい校舎が増えておった。
 
 ホンダ学園からじんわりと登り始める。でも心の準備は十分だったし、雨で靴下までぐしょ濡れであることを除けば調子は良かったので何の問題もなく快調に走る。美加の台駅ぐらいから周りの景色は山道に変わっていく。雨は降っているが楽しい。こんな気持ちはいつ以来かな。
 
 紀見峠~橋本市街地~高野山。高野山を越えるには九度山経由とR371経由の2ルートあるが、今回はR371を選択。どちらが早いとか距離が短いとかの予備知識がなかったのでテキトーに選んだ。地図で見る分には、恐らく長めの山道が続くんやろな~ぐらいの心構えであったが、その考えは甘かった。途中に下り坂もあるけど十三峠ぐらいの斜度が延々と続く感じで、もうとにかく下を向いて登り続けるだけ。
 
 そろそろ高野山頂上かな~という所らへんに、『弘法大師御衣干岩(こうぼうだいしおころもほしいわ)』という岩が祭ってある神社があった。弘法大師が高野山に向けて登っている最中に自分の着物を干したと思われる(想像w)。
 

 
 私もぐしょ濡れの靴下を干したかったが、干すどころか中に入ることも許されないほどの厳重な保存状態だったので自販機休憩のみ。とっとと走りだす。今回のツーリングは休憩が少なかった。止まってしまうと濡れた靴や靴下の不快感を思い出してしまうので、おにぎりなんかも走りながら食べた。走りながら補給するなんてツールド沖縄以来ではないだろうか。しばらく登ると高野山頂上。
 
 高野山~高野龍神スカイライン~護摩壇山。高野山頂上に着いた瞬間のあの人ごみはナンだ。いきなり観光バスから吐き出される観光客の多さにビビる。いままでクルマなんてほとんど見なかったのにちょっと渋滞するぐらいの交通量の多さ。このギャップがR371ルートの醍醐味かというぐらいである。町を漂う線香の香りがかろうじて高野山であることを主張しているが、それがなければここは京都か奈良か。
 
 あんまり人が多いので高野山なんかスルーしたろかと思ったが、ここでなんか補給食を買っておかないと恐らくここから先のスカイラインにはスカイタワーまで何も売っていないだろうということで物色。頭の先からつま先まで濡れネズミなので店に入ってうどんも食べれず、売店で高野山名物なる「弘法大師やきもち」をGET。
 

 
 ペラペラでとてもやわらかく、濃すぎず甘すぎず美味いではないか。1枚100円で2枚購入したがこんなことなら10枚ほど買っておけばよかった。
 
 R371も難関であったが高野龍神スカイラインもかなりの難関だった。とにかく長い。スカイライン入り口から頂上まで30kmもある。時折下りがあってリズム良くヒルクライムできるが、とにかくダラダラと長くてメーターの距離計をじっと睨んでいるだけ。雨は相変わらず降ったり止んだり、景色は濃霧で何も見えず。楽しいのは距離計の数字が少しずつ増えていくことだけ。
 

 
 スカイラインの中盤、日本一のあじさい数を誇る(想像w)というあじさい園がある。写真を撮っただけでスルー。たしかにあじさいだらけであった。ちょっと気が紛れたかな。とにかく長くてしんどい。幾度かのダウンヒルと、気の遠くなるヒルクライムを繰り返し、やっとこさ護摩山スカイタワーに到着。
 

 
 笑けるほどの濃霧でスカイタワーはおろか、標高1000m超の絶景も見られず感動もクソもない。当たり前だが道中もローディーの姿など無し。クルマからは奇特な目で見られ、「にいちゃんどっから来たんや!?」「ここ登ってきたんか!?」的なお決まり会話もテキトーに交わし、自販機でジュースを買ってそそくさとスカイタワーをあとに。ここから先は龍神村までずっと下りである。とにかく約40kmの下りを走りたくてたまらなかった。もう登りはイヤだ。
 
 コースプロフィールの通り、本当にずっと下りだった。時折数10mの登り返しがあるけどアウターのまま踏んでいける程度のものばっかりで、サイコーに快調であった。ウェアは濡れているが寒くはなく、むしろ炎天下よりはマシだと思えるぐらいの精神状態には回復。40kmなんてあっという間。龍神温泉を通り、そこから平坦にはなったが若干の下り基調でスムーズに龍神村福井まで走行。総走行距離150km。朝6時30分ごろ出発して14時40分ごろ到着。8時間ちょっとのロングライドであった。
 
 先着しているヨメコドモに歓迎(?)され、「大丈夫?」と龍神村の皆さんから声をかけていただいたが、当の本人は意外にもケロっとしており特に身体の異常などはなかった。補給がうまいこといったのかハンガーノックもなく、久しぶりの150kmと山岳コースのわりには結構イケたのは嬉しい。TTT練が効いているのだろうか。
 
 鈴鹿本番まで10日を切った。今から何をしても何かが変わるということは無いと思うけど、何かをしていなければ不安な日々。今回の龍神村へのロングは、そんな毎年の不安感を幾分かは和らげることができたように思う。もうすぐ夏も終わり。サイコーの夏にして終わりたい。
 
 
 
 

龍神村へ” への2件のフィードバック

  1. 念願かなってよかったですね。ゴールシーンはちょっとしたテレビドキュメンタリーの雰囲気が想像できます。
    スカイラインは素晴らしい道です。雨が多い地域ですので景観は運ですが。

  2. ドキュメンタリーのようなそんなエエもんちゃいましたけど(笑)。
    200kmぐらい走ったような感じがしましたが150kmでした(汗)。山岳3発は効きました~。

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