ほしいもの

 友達の金谷氏に新車をご購入頂きました。どうもありがとうございました。今後も宜しくお願いします。で、気になる車種はFITシャトルハイブリッドである。10年選手の旧型FITからの正常進化とも言えるお乗り替えで、またこれからの10年しっかり働いて頂けるのではないかと思っている。
 
 昨今の若者のクルマ離れなんていうことがよく言われているけど、我々のようなアラフォー世代にとってクルマやバイクというものは、「持っているだけでモテる」アイテムであり、衣食住に困っていてもクルマやバイクには金をかけるというのが常識であった。金谷氏も私もどっぷりその世代なのだが、果たしてこの世代の男子は、本当に欲しいクルマを買うことが出来ているのだろうか。
 
 日々仕事をしていてつくづく思うが、最近のクルマの乗り替えなんて、車検や故障のタイミングであったり、補助金やら減税措置やらの駆け込みであったりする。我々が若者だった一昔前は、「本当に欲しいクルマが出た」から買うのであって、そこに値段や燃費や乗車人数なんて関係なかった。とにかく見た目がかっこよくて、馬力があって、速い、というのが3大条件であったが、今の時代にそれらの理由でクルマを選ぶことのできる幸せな人間がいるのだろうか。少なくとも弊社にはそんなお客様のご来店は無い。というよりもそんなシビレるような車種が無いというのも事実。
 
 金谷氏だって本当はFJクルーザーやミニクロスオーバーが欲しいはずで、FITシャトルなんて完全にアウトオブ眼中であったはずだ。しかし自分の生活環境を第3者目線で落ち着いてよく観察したら、FITシャトル以外に適正なクルマが見当たらなかったという感じがビンビンにする。取り扱い説明を流し聞きしている様子が物語っている。いやそれは金谷氏だけではなくて、弊社で新車をご購入される我々世代の男性のほとんどがそうである。クルマが好きで好きで仕方がなく、自分が運転するクルマのことは隅から隅まで知っておかなくては気持ちが悪いというぐらいの人間が、こと「自分の買い物」ではなくなった途端に興味がなくなってしまい、まるで洗濯機か炊飯器を買い替えたかのような感動の無さである。
 
 そんな感動の無い買い物に、何百万もの大金を支払う釈然としない気持ちはよく分かる。クルマそのものに魅力を感じられないまま、オレはこんな買い物をしていいのかという葛藤の中で、色々と気持ちに折り合いをつけてこれからの数ヶ月を過ごすのであろう。しかし、クルマを販売する側の人間から一言だけ言わせてもらえれば、「結局はその選択に間違いは無かった」と感じて頂ける日が来るのである。必ず来る。家族の反対を押し切って変なクルマを買わなくて良かったと胸をなで下ろす日がきっと来る。
 
 あなたの生活にフィットする。それがFITである。

ほしいもの” への4件のフィードバック

  1. アウトオブ眼中…ふるっ!!って使ってしまいますが。

    車に対してのモチベーションは明らかに変わりましたね。

  2. ぼくから言わしたらアニキは結構幸せな部類やと思いますよ(笑)。単車とか持ってるしぃ~(ひがみw)

  3. おっ、こんなエントリーが(^^;)

    まだまともに運転していないんだけど、工業製品として
    最も複雑なものである自動車、新車に乗るっていうのは
    いいものだなあって思いました。ラインで作られ、ディーラー
    で点検されたベストな状態の工業製品っていいものですね。

    車でも自転車でもファッションや時計でも、なんでもそうだと
    思うんだけど、「実用」部分と「付加価値」とのバランス設定が
    難しいよね。特に恩恵を受けたわけでもないけど、バブルだの
    を通り過ぎてきた私の世代くらいだと、実用よりも付加価値
    を重視してしまいます。

    モノの価値は実用だけではなく、ブランド名的な付加価値、
    さらにはその商品を所有すること自体に価値があるという考え
    は、70年代からの消費社会を作り上げる大きな原動力になった
    わけですよね。

    そんな付加価値や所有ステータスなんて虚構だとわかった上で、
    虚構の世界を楽しく泳ぎたいなと考えてきたんだけど、独身時代
    あるいは収入が多ければいいけど、普通の稼ぎで、結婚して子供
    もできて、という中では、虚構世界からは距離を置いた方が楽しく
    生きられますね、っていうか泳いでたらおぼれてしまう。

    しかし、さっそく好きになってきていますよ、フィットシャトル。
    お盆過ぎにミオの実家の千葉県までロングドライブの予定です(^^)

  4. この度はありがとうございました。ネタにしてすいません(笑)。
    FITシャトル好きになっていただいて光栄です。それは金谷さんには付加価値やらステータスなんて最早必要ないという証拠です。まったくいらんというわけではないですが、それらの虚構におぼれずに済んだのは、奥さんや子供さんのお陰なんでしょうね。ぼくもステップワゴンに乗るなんて思ってもみませんでしたが今ではすごく気に入っています(笑)。

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