忘年会

 昨晩は回転木馬の忘年会だった。

 毎年基本的に3回の忘年会があり、「高校時代の友人」、「職場の人間」、そして「自転車仲間」というカタチだ。もちろん自転車仲間との忘年会が一番楽しくて昨日も有意義な時間を過ごせたのだが、木馬忘年会が楽しくなればなるほど、他の忘年会に行きたくなくなってきたお年頃なのである。

 職場の忘年会なんかは書くまでも無いが、何よりも高校時代の友人との忘年会が年々楽しくなくなってきているのは少々悲しい。実は先週末に高校時代の友人と約1年ぶりに再会し、毎年恒例の忘年会をしたのだが、そのことについてここに書かなかったのは、大して特筆すべきことは何も無かったからである。

 いつもならどんな予定や仕事が入っていても、それら全てキャンセルし、1ヶ月も前からスケジュールを調整し、体調も万全に整えるのだが、年々「高校忘年会」に対する思い入れが少なくなってきて、先週の忘年会なんかは、その前後にひいてしまったカゼのせいで1次会で帰ってしまった。

 そういう事態は私だけではないらしく、集合時間に遅れてやって来る者がいたり、私よりも早く帰ってしまったり、「どうしても来れない」なんてヤツもいた。

 あれだけ仲良くて、いつも一緒で、毎週のように誰かの家に集まって、仕事のグチや女のことや他愛もないことで盛り上がっていたのに、大人になった今ではアッサリとしたもんだ。仕事の近況を聞いて、子供の成長ぶりを話して、来年の約束を交わせばもう“お腹一杯”である。

 でもまあ、そんなんでいいのだと思う。今までそりゃあもう、たくさんのことをそいつらとヤリ尽くしてきたわけで、これ以上彼らとヤルことは何も無いのかもしれない。年に1回、顔を見せ合うぐらいの親戚みたいな関係でいい。良い意味で、トモダチの枠を大きく越えたのだろう。

 だからこそ、自転車仲間との忘年会がメチャクチャ楽しいのである。