空白の時間


 
 昨日は夕焼けが綺麗だった。雲の色がめくるめく変化していくこの時間が好き。風に乗って海の香りが漂ってきたりして、夏はもうすぐそこだなあと感じる。夏はイイ。
 
 昨晩はFacebookで見つかった高校時代の部活仲間たちとコメントのやり取りをしているうちに飲み過ぎてしまった。こうやって手軽にプチ同窓会みたいなことができるのも文明が進歩したお陰だなあと年寄りみたいなことを言うてみる。高校を卒業してからだから20年ぶりか。Facebookにアップされている過去ログを紐解いていくと、それぞれみんな20年の間にいろんなことがあったのだなあ。
 
 久しぶりに旧友に会うとまるでタイムスリップしたかのように昔に戻ることができる。懐かしいなあから始まり、お互いの近況を報告し合う。でもそのブランクの中には幾つかの隠しておきたい出来事なんかもあって、そういうことを昔のようにズカズカと聞かないように心がけたり、逆に自分も心の扉を全開にしないように心がけたり。
 
 これは私の完全なる主観だが、Facebookに参加して旧友をどんどん見つける者は、今現在が大変充実している者に限られると思う。SNSを始めてからぐらいの過去ならログってもらってもOK!ぐらいの心の余裕がないと、少なくとも過去数年ぐらいの歴史なら明かされてしまうFacebook。過去もプライベートもどうぞご覧あれ~って人向けである。
 
 今までブログやSNSでコメントやメッセージなんかをやり取りしていた友達が、急にブログも何もかも閉鎖してネット上から消え去るなんてことがたまにあるけど、恐らく、いや確実に精神的苦悩や外的環境変化によるストレスなんかが影響しているのだろうなと想像せざるを得ない。そういう状況になってしまうと、調子の良かったここ数年の自分まで消し去りたくなるのだろう。別に閉鎖しなくても良いのにと思うが、自分から窓口を閉ざしてしまうのだ。
 
 心の強さなんて人それぞれだからそれをどうこう言うつもりはないけど、ネット上で見つかる旧友は、リアルな同窓会で会う旧友とは少し種類が違うのかなあと、過去ログを眺めながらそんなことを思った夜。Facebookにはいい事や楽しかった事ばかり書いてたらいいけど、本当の人生なんてそんなもんじゃないもんね。友達が100人とか200人とか登録されてる人がいるけど、本当の友達って何人なんだろうか。
 

6月5日(火)通勤往復。