今やどんなクルマにも付いてる燃費計。瞬間燃費と平均燃費を測れるようになってたりもする。先月うちに来たステップワゴンもしっかり燃費計が付いている。今のところ平均して11km/Lぐらいかな。まあ市街地もあるしミニバンだしこんなもんでしょう。
ところが、やはりヨメが乗るとガクンと燃費が下がる。子供を病院に連れて行ったり買い物に行ったりするだけなので致し方ないところではあるが、私が頑張って上げた燃費がいとも簡単に下げられると少々腹立たしいものである。ヨメ自身もどんどん落ちてゆく燃費計の数値に為す術も無くヤキモキしていると言う。
「どうやったら燃費の良い運転できるの?」と聞かれる。いろいろと説明するのがめんどうなので、いつも「そ~っと運転したらええねん」と答えるのだが、「そ~っと」運転してるヨメの横に乗ってるとじれったくて仕方がない。信号が青になってもなかなか加速しないし、車間距離が開いてしまうのでどんどん他のクルマに割り込まれる。
交通の流れと信号の変わるタイミングを予測して、なるべくスムーズな運転を心がける・・・・。こんな文句、どこにでも書いてある。でも実践するとなると難しい。
勝手な想像だが、自転車乗りの人は燃費走行がうまい。エンジンは自分の足で、ガソリンが体力ともなれば、なるべく省燃費運転を心がけるのはツーキニストもプロサイクリストも同じだろう。無駄な急発進急加速などご法度だ。自転車で培ったその運転技術をクルマにも応用すれば、燃費計の数値を上げるのは簡単なことだ。
自分のクルマの馬力が何馬力あるかご存知でしょうか?それよりも燃費のカタログ数値を覚えている人の方が多いのでは?10年ほど前なら想像もつかなかった。あの頃は自分のクルマが何馬力で、アイツのクルマが何馬力で、国内規制ギリギリの280馬力のクルマが憧れで、500馬力もあるアメ車は神だった。
ターボ付きのクルマにはエンジンパワーが一番オイシイところ(つまりガソリンを一番喰うところ)がわかるようなインジケータが付いていたし、気の利いたオートマなら「パワーモード」なる、わざわざガソリンをぎょうさん使うように設定されたボタンまであった。今では考えられない。たった10年でクルマに求められるものが変わってしまった。
次の10年で、クルマに求められるものってなんだろう。メーターには燃費計に変わる新しい計器が取り付けられるのだろうか。今のところ「バッテリー残量計」が有力かな。
『燃費計 睨んで走る 元走り屋』