先日お客さんのクルマを掃除していたら、最近のシングル曲ばかりを集めて焼いたCDが車内にあって何気にそれを見ていたのだけど、曲名はおろかアーティストの半分以上、イヤ8割が知らないアーティストだった。知ってるのはミスチルとかコブクロぐらいで、その他は読み方さえわからないものだってある。
このクルマのオーナーは私と同じぐらいの年齢だから、こういう最近の曲を知ってるオッサンと知らないオッサンとでは、例えばコンパの席なんかでヨーイドンで女の子を口説き始めた時、スタート位置が違ったりするのかな、なんて思ったりした。でもええねん。オレ後半追い込み方やから。
そんな折、自分のクルマのMDプレイヤーが壊れてしまって、それを修理する間、会社に余っていたカセットプレイヤーを取り付けた。「こんなチャンス滅多に無い」と思って早速実家の押入れをガサガサと漁り、昔カセットに編集したシングル集を引っ張り出してきて、出勤途中に再生した。
「昔の曲を聴くと当時に戻った気がする」なんて良く言うけどまさにその通りで、こういう気分を上手に文学的に表現できたらイイなといつも思うのだけど、とにかくまあ全ての曲が懐かしくて懐かしくて、当時自分は何をしていたか、誰と付き合っていたか、どこに住んでいたか、良く遊んでいた友達は誰だったか、良く遊んでいた場所はどこだったか・・・等々、歌詞やメロディーと共に次々と溢れ出てきた。
昔の思い出は、オッサンになればなるほど、脳みそじゃなくて心臓にしまわれるようになるのだと思う。そして何かの拍子にその思い出が揺り動かされた時、心臓の鼓動と共に、体温以上の温度となり、目から出てくるのだ。
ねっ、後半追い込み方でしょ?
って自分で書いててくっさー。