傷だらけ

 もう5年以上乗ってるし、メッセンジャー業務にも使ってたことがあるから傷だらけ。昨日もちょっと木馬でメンテしてもらったら気になるところがいっぱい出てきた。店長はそんなぼろぼろパーツを黙って組み直してくれてたけど、その指先からは「これは交換せなあかんやろ」的躊躇がビンビンに伝わってきた。

 「これで十分やん」ってみんな言ってくれる。もちろん私もこの自転車はとても気に入っている。これで王滝に出ないと意味が無いとさえ思っている。

 だけどふと思う。

 自分はこれからMTBerになっていくのか? それとも王滝で“終わり”なのか?

 どちらになるかでこのバイクへのお金のかけ方が変わってくる。それは決して愛情が無いとかではなく、お金を湯水のように使えない庶民の至極一般的な思想である。

 新しいフロントフォークはすでに買い置きしてある。でもまだ交換作業はしていない。それを交換してしまったとき、「それが新しいならここも」みたいに他のパーツまで欲しくなって、自分で自分を止めれるかが非常に心配なのだ。いや、実際にはお金がないから踏みとどまるしか選択肢はもう無いのだけど、それはそれで悶々とした日々を過ごすことになる。

 王滝で自分のMTBマイブームが終わってくれるならどれだけラクだろうか。それがわかっているならサスも買わないし、キャメルバッグも買わないし、なんにも買わない。「あ〜アレ欲しいコレ欲しい」も言わないで済むのだ。

 今日の嫁操縦もできない男に、半年後の自分の心境がわかるはずもない。