50メートルなんびょう??

 今はどうか知らんが、我々が小学生の頃はとにかく足の速いヤツがエライとされ、足が速いだけでモテたりクラスの人気者になったりしたもんである。「50m何秒?」と言うのが挨拶代わりで、クラス替えや転校生が来るたびにそんな質問が(男子の間では)飛び交っていたような気がする。
 
 とはいっても私自身の50mのタイムが何秒だったか良く覚えていない。そんなに足は速い方ではなかったから、記憶に残るようなものではなかったのだろうか。記憶の中にかすかに残っている50m計測タイムは、高校の頃に出した7.4秒が最後だったと思う。当時それほど速いタイムでもなく、かといって現在計ったら更新できるかというときっと8秒以上かかると思うし。パッとせんタイムである。
 
 限られた範囲なのかもしれないけど、男の子の中には少なからず、自分の能力と他人の能力を比べて喜んだりガッカリしたりする回路が生まれながらに組み込まれているものだと思う。大人になってからはあんまりそれを表に出してキャッキャ言うことは無いけど、やっぱり子供のころはその話題だけで当分もつ。そんな子供心を思い出してもらおうと、清滝アタッカーズなどという架空の(架空やったんかい)チームを作り上げ、自転車仲間の間で「清滝何分??」という会話を流行らせようと思ったが、やはり自転車乗りの大人はカシコが多く、私が想像していたものより遥かに下火に終わり、そんな会話が出来るのは今パッと思いつくだけでたった3人である。
 
 最近の幼稚園や小学校では、運動会のかけっこで順位をつけない。足の遅い子を持つ親が学校側にクレームをつけたとかつけないとかの都市伝説が流れているが、私個人としてはしっかり順位をつけて欲しいと思う。息子の幼稚園の運動会でもかけっこがあったが、やっぱり順位はついていなかった。その代わり、1位でゴールした園児はウサギの旗を持った先生のところに並び、最下位だった子はブタさんマークの旗のところに並ばされていた(それはそれでアカンやろとも思ったがまあそこんところはとりあえず置いとく)。残念ながら生まれながらに足が遅い子は、違う分野で足の速い子を見返せばいいだけのことで、程度はあれ、競争心というものは人間からなくしてはいけないと思う。
 
 とにかくそんな教育が幼少の頃から続けられていると、自分と他人とを比べて一喜一憂するきっかけとなる第一声、「50m何秒?」という会話はなくなっていくのではないだろうか。あれはココロの壁を一気に崩す便利な言葉だったのだ。
 
 
 健康診断の結果が「特に異常なし」と帰ってきて、どうせなら健康診断だけでなく“大人の体力測定”みたいなんもやって欲しいなあと考えてたら長文書いてしまいました。だからこそ「清滝何分?」とか「ノリクラ何分?」とか「セントラ何秒?」とかそんなオトナゲナイ会話も時には必要なんじゃないかなあ、と・・・・。夜の体力測定はヨメが密かに計ってたりして。
 
 「前回より1分早いな・・・・」

50メートルなんびょう??” への4件のフィードバック

  1. 夜の体力測定、、、。未来永劫縁の無い話題です。
    その若さチョ~ダイ!!!

  2. アニキ、夜の体力測定、密かにビィルの本数で計られてるかもしれないですよ。「最近本数減りよったな・・・」みたいに(笑)。。

  3. 清滝何分?ってはやらせたいフレーズだよね(^^)
    そのためにはまず名のあるヒルクライマーのお方に走って
    いただいて、「あの○○は何分らしいな」みたいな会話が
    されるようになるといいよね。乗鞍なんかにはそれが
    あるし、大阪だと今は十三峠だったりするのかな。

    マラソンの世界は市民レベルでもとにかくタイムで
    (イコールコンディションが作りやすいからだろうけど)
    5km何分?、10km何分?ハーフ何分?と全部それです。
    自転車はそれが簡単には言えないファジーなところが
    あってそこがまた面白いところだね。後ろに付けば力量の
    違う人同士が同じ強度で一緒に練習可能になる、なんて
    ところはほんと面白い。

    来年くらい、服部の陸上大会出てみない?100m走の持ちタイム
    がある30代、40代ってなかなか素敵だと思う、たとえ遅くても(^^)

  4. ●かなたにさん
    パッと思いつく3人のうちのお一人からコメント頂けて嬉しいです(笑)。
    走りは全くダメですが、息子の幼稚園で走る機会があると思うので、そこでは恥をかかないように100mぐらいはしっかり走れるようになりたいとは思ってます。
     
    >>100m走の持ちタイムがある30代、40代ってなかなか素敵だと思う
     
    これはだいぶ同意できます~。いっぺんちゃんと計ってもらいたいです。

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