親戚とか高校時代の友人とか、所謂ノンサイクリストの方々との会話の中に、「最近は自転車乗ってるヤツ多いなー」ってのが増えた。で、その次に必ず言われるのが、
「アレ邪魔やぞ」
である。自転車乗りである私がクルマを運転している時でもタマにそう思うのだから、ノンサイクリストのドライバーにすれば原チャリ以上に邪魔なハズである。なんせ集団で走るし信号無視するし・・・。
そんな会話が出るたびになんか肩身の狭い思いがする。
つい先日、自転車部の高校生が公道で練習中に違法駐車車両に追突して2人が死亡するという事故があってニュースや新聞で大きく報じられた。私の周りのノンサイクリストは口を揃えて言う。
「自転車が悪いやろ」 と。
「なんで前を見てへんねん」「なんで後ろのヤツも突っ込むねん」とも言う。「クルマのヤツは災難やな」と言う人もいる。
違法駐車をしていたドライバーは書類送検ということで、一応正しく法律に則った形になったが、今回の事故に関する報道や、それに反応した人々からは「それ見たことか」「言わんこっちゃない」的なものを感じる。私だけだろうか。
自転車人口が増えるとそれに比例して自転車乗りのマナーの悪さや安全に対する意識の無さなんかの話題はよく耳にするようになった。そんな最中の今回のこの事故である。ますます自転車乗りへの風当たりが強くなるような気がする。
清滝峠を通勤で毎朝上っていると3〜4日に一度ぐらいのペースで、ノーヘルで下ってくるロード乗りがいる。その人が落車して、頭に大怪我をしたり場合によっては死んだりしても、私は痛くも痒くもないので別にどうでもいいのだけど、そういうことが起こることによって、例えば「清滝峠は自転車通行禁止」になったり「通行許可証が必要」になったりする可能性だってあるわけである。そうなったら私は会社に行けない。現にあの峠は土日祝は二輪車の通行禁止になっている。恐らくあそこで死んだバイク乗りが大勢いたからそうなったのだろう。
まあ自転車だけのことではないけれど、「自分だけだからいいか」という感じでルールやマナーを守らなかったら、その他のたくさんの人に迷惑をかける。そして最終的には自分にもマイナスになる。「自転車は車道通行禁止」なんていう法律ができてからウジャウジャ言っても仕方ないのである。
もっともっとみんなが意識をして、自転車乗りが世間に認められるように努力しないと、海外で頑張っているプロのアニキたちが日本に帰って来たときに白い目で見られることになるかもしれない。自転車が野球やサッカーやマラソンのような市民権を得るにはまだまだ遠い道のりなのだろうか。