『T.R.Y.』

 今日は休日。古本屋で本を買った。織田裕二が主演で映画化された『T.R.Y.』。まだ20ページ程しか読んでいないがなかなか好感触だ。

 独身生活をしているということもあって、ぶらぶらとモスバーガーで読んだり散髪屋で読んだりしていたのだが、古本屋で買ったので紙のブックカバーをつけてくれなかった。したがって表紙には織田裕二やら黒木瞳などという映画の登場人物がでかでかと写っており、「あの人、『T.R.Y.』読んでんで〜」がバレバレである。

 私は本屋でくれるあの紙のブックカバーが実は嫌いだ。なんか本がかさばる気がして読みにくい。しかし今日のように外で読むには(私のような人目を気にするタイプには)必需品である。しかもこの本にはしおりがついていない。しおりなんてひものやつでもなんでもいいのだけど、本の表紙のピラピラの部分をページとともに折り込むのは嫌だ。変な折り目がついてこれもまたかさばる。

 というわけで、長く使える飽きの来ないシンプルかつ機能的でハデさはなくかと言って無地ではなくそれをつけて本を読んでいると「あの人、何の本読んでるのかしら〜。いつもここで見かけるけど気になる人だわ〜。声をかけてみようかしら。ダメ、私にはそんな勇気無いわ・・・。」となるようなデザインのブックカバーが欲しくなった。

 近所の文具店を回るがいいのが無い。みんな本皮で分厚くてジジ臭くてそして高い。こんなダサいデザインばっかりだから若者が本を読まなくなるんだ。もっと洗練されたおしゃれなものはないのか。お気に入りの文庫本を入れて持ち歩くだけでも「アイツやるな」と思わせるような。「あの人、何の本読んでるのかしら〜。いつもここで見かけるけど気になる・・・」ひつこい。

 とりあえずブックカバーは保留にして嫁の実家に行った。友人に子供が産まれたのでお祝いを買いに行くことになっていたからだ。守口市駅のコムサへ。これまた上から下までコムサに身を包んだ子供を連れて。

 店内をうろうろしていると、いろんなものが売っているのがわかる。服だけではなくアクセサリーや時計や食器や文具まで・・・。文具!?もしや!

 あった!ブックカバーが。シンプルで機能的でおしゃれでそして安い(600円)。即効で購入した。
 早速本を入れてみる。おお、なかなか収まりが良いではないか。『T.R.Y.』を読んでいることもバレない。しおりもあるしそんなにかさばらないし。

 こういうお気に入りアイテムを手に入れるとずっと手元に置いておきたくなる。しばらくはニヤニヤと本を眺めている日々が続くだろう。こうなってくると中身なんてどうでも良くなってきた。それはあかんやろ。