本の選び方

 ようやく『T.R.Y.』を読み終わった。読書感想文は大嫌いなので書かない。そんなモノ書いても、その内容を理解し、感動を分かち合えるのはその本を読んだことのある人だけだ。みんなが同じ本を読んで、感想文を見せ合いするのは良いと思うが、その本を読んだことがない人、もしくはこれから読もうとしている人にとっては、他人の感想文なんて読む必要性が全く無い。「読んだ記録の為に書くものだ」と言うなら、人に見せることはしなくてもよい。ましてやそれを宿題にするなんてもってのほかである。

 などと屁理屈を並べ立て、読書感想文の宿題を全くやらなかった問題児であった。

 といわけで、仕事が終わってから新しい本を探しに本屋へ行った。図書券も充分にあるし、どんな本でも買いたい放題だと意気揚々と行ったのだが、やはりどの本にするか迷ってしまう。読みたい本が決まっているわけでもなく、ヒイキにしている作家がいるわけでもなく、好きなジャンルがあるわけでもなく、ぶらぶらと本屋の中を歩き回ってしまうのだ。

 タダで手に入れた図書券があるのだから、とりあえずどんな本でもいいから手に取ってしまえば、それが出会いの第一歩になるのはわかっている。そう思って手に取ってみるのだが、背表紙に書いてあるあらすじを読んで「何か違うなあ・・・」とまた置いてしまう。いや、何が違うかもわかっていないんだけど。

 1時間近く悩んで、「もうそろそろ帰らなアカンやろ」「あんまりうろうろしてたら怪しまれるやろ」と半分ムリヤリに買ったのが、映画で話題になった『友へ/チング』と夏目漱石の『こころ』である。我ながらミーハーな選択だなあと、何故かレジでエロ本を買うときにも似たテレがあった(いや、エロ本買ったことはないんだけど)。しかしまあ、本を買うだけでこれだけ時間と労力を使わないといけないものだろうか。

 よし!いいことを思いついた!

 みなさんの「これはオススメ」という本を募集します。ただし、なんでもかんでも薦められるがまま、というのは時間的にも金銭的にもムリなので、いくつか条件を出します。
 1・・・ブックカバーに入る文庫本サイズであること。
 2・・・そんなに分厚くないもの(400ページ以下ぐらい)。
 3・・・私の趣味、仕事、興味あること、家庭環境、などを考慮してもらった上で薦められるもの。
 とまあこんな感じの条件です。「コレ絶対M君にオススメ!」という本があれば教えてください。その本を購入し、もしこれから私のお気に入りの作家、もしくはシリーズになった場合には500円分の図書券を差し上げます。

 ・・・こんなワガママ企画、無視してもらっていいですよ〜。