マクドナルド(以下マクド)

 私はマクドが好きだ。

 昔に比べると回数は随分減ったが、それでも月に2〜3回は利用する。当然子供を連れて行くこともある。オモチャももらえるし、ジュースも飲めるし、「マクド行くで」と言うと子供たちは大喜びである。

 ただ、最近は自分が歳を取ったということもあるし、自転車友達の中には健康志向の方もたくさんいらっしゃるので、「マクドはカラダに悪い」という情報が自分のアンテナにひっかかるようになってきた。

 ネットでいろいろ調べると、「マクドを食べると病気になる」とか「子供に食べさせる親はバカだ」なんていう考察に辿り着いたりすることも多々あって、まあそれは極端な例としても、でもやっぱりなんだか最近はそんなことが気になってきたのだ。

 これは子供の個性による所が大きいとは思うけど、ウチの子供はマクドに連れて行くと始めは喜んでガツガツ食べる。しかしハンバーガーなど半分ぐらい食べたところでお腹が一杯になるのか飽きるのか、必ずと言って良いほど食べ残す。それまでは何も意識せずにその食べ残しを我々親が片付けていたりしたのだが、上記のようなことが気になりだして以来、これはもしかすると『子供は実はマクドを欲してない』のではないかと考えるようになった。

 全国どこにでも存在する、全国どこでも安定した味、全国どこでも安定した接客、全国どこでも変わらない店内。こういったモノに、オトナたちが「安心なもの」という意識を植え付けられているだけではないのだろうか。こういうことは食の世界だけでなく、何においても平均を目指そうとする国民性の表れなのかな、なんてことまで考えが及ぶ。

 それでもマクドは繁盛している。お昼時になったら平日でもレジの前にケータイクーポンで購入しようとしてケータイを凝視しているお客さんの列が出来る。

 何事にも平均で満足する人々の列である。私の向かいに座ってポテトをだらだらと食べている我が息子と交互に眺めながら、私自身も平均なら、この子も平均なのだろうなと思った。