嫁が下の子に付きっきりになってしまって、宗一郎を外で遊ばせる時間がなかなか取れないので、仕事が早く終わって帰宅出来た日には、私が宗一郎を連れて外で遊ぶ。これぐらいの季節になって来ると陽が長くなるので19時頃まで遊んだとしても30分はまとまった時間が取れる。
今日も自転車で帰宅して、汗も引かない内から宗一郎を外に連れ出し遊ばせていたら、同じハイツに住むご家族が外食にでも行っていたのかクルマで帰宅された。
その家族には子供が2人おり、1年生の男の子と幼稚園の女の子で、宗一郎といつも仲良く遊んでくれるとてもかわいい兄妹である。その2人はまだ車庫入れの終わっていないクルマの窓から「あっ!そういちろうくんのパパや!」「そういちろうくんもおるで!」と言って、クルマから降りると早速一緒に遊んでくれた。
宗一郎もこころが生まれてから、なんだかお兄ちゃんらしくなったなあと思っていたのだけど、小学1年生と幼稚園年中組の2人の運動能力や言葉の数なんかと比べると、「やっぱりまだまだアカンボウやなあ」と再認識させられる。
妹のひなたちゃんが言った。
「あんな〜、今日な〜、パパの誕生日やってん。だからな〜、くら寿司行ってな〜、パパにウマイもん食べさしたってん」
横で聞いていたお母さん赤面。私は笑いをこらえるのに必死。
お兄ちゃんのたけとくんがすかさずフォロー。
「『食べさした』ちゃうやろ。『食べさしてもらった』やんか。くら寿司なんかなかなか食べられへんねんで。ええか、ひなた。寿司は高いんや」
横で聞いていたお母さんさらに赤面。私はついに声を出して笑ってしまった。
イイゾイイゾ!庶民の子!日本の未来はお前達にかかっているんだ!「お父さんが社長さん」とか「おじいちゃんが議員さん」とか、そんなんやなくてええんや!
頑張れ!庶民の子!大きくなれ!庶民の子!!
なんか嬉しくなって、真っ暗になるまで遊んでいた。