妄想力

 宝くじが発売される頃になると誰もが妄想を膨らませる。当たるハズもない3億円の使い道をあれやこれやと妄想すれば、心がなんだか豊かになってくるのだから庶民は安上がりで良い。“庶民中の庶民”な我が家も、数千円分しか買っていないのにもう既に億万長者である。

 誰かが言ってた。「3億円当たる確率よりも明日死ぬ確率の方が高い」と。

 なんて悲しい計算結果なんだ。きっとこういう確率の計算をした人は庶民ではない。庶民ならば計算途中に「あっ、このまま計算続けたら自分が悲しくなるっ」っていうような防衛本能が働くハズである。こんな悲しい結果が計算によってはじき出されるのだから数学はキライだ。時間をかけていろいろ計算してその結果「3億円なんか当たるかい」である。虚しい。あー数学はキライだ。

 閑話休題。

 宝くじにかける想いが年々増加傾向にある。30年という大型ローンを抱え込んでしまったからこそなのであるが、それにしても物欲が止まらない。コルナゴを始め、クルマ、バイク、パソコン、プリンター、デジカメ、HDDレコーダー・・・。結婚し子供が増え、買えない状況になればなるほど妄想は膨らむばかりである。

 そんな中、嫁が「3人目も欲しい」なんて言い出した。私も基本的には反対ではないが、私の妄想力にさらに磨きがかかるのは言うまでも無い。

 神様、お願い!