体調が悪くてグズる宗一郎をアヤすために描いたと思われるアート(?)。
私はオカンが絵を描いてるところを見たことがない。すなわち作品だって見たことがない。毎日毎日家と仕事場の往復で、何十年もミシンと布しか見ていないオカンが、絵を描くなんてことが私には想像出来なかった。
そんなオカンが孫をアヤすために、何十年かぶりにペンを取り、端が少し黄ばんだノートに描いた絵がコレだ。上手い下手、そして宗一郎の機嫌が良くなったかどうかはさて置くが、ずっと昔に誰かに教わり、すっかり動きの渋くなった記憶の引き出しから今になって引っ張り出され、少々頼りない筆圧で描かれたこの絵は、オカンの過去と宗一郎の未来とを結ぶ架け橋なのではないだろうか。大袈裟か。大袈裟や。
オカンアートはカネにはならんが、ネタにはなる。