コドモのハナシ

 宗一郎がこの8月で5歳になる。早い。もう5年である。5歳ともなれば言葉がどうとか運動能力がどうとかの、ある意味わかりやすい成長ってのは終わった。日々の成長がわかりやすくて楽しいのはせいぜい3歳ぐらいまでだ。日常の何気ない会話の中で、「えっ!?そんな単語どこで覚えてきたんや」とか「その言い回しってオレそのものやんけ」というとこらへんに、5歳の成長を感じる。
 
 性格もはっきりしてきた。顔立ちはまだよくわからないが、性格は私に良く似ている。とにかく神経質である。例えば幼稚園の先生に「明日は体操服で来なさい」と言われれば、帰って来るなり「体操服はどこにあるの!?」と言って探し回り、ちゃんと用意しておかないと気が気でないようだ。朝起きた瞬間に「今日は体操服やで!」と言ったりする。絶対の絶対に忘れ物をしないタイプ。もし万が一忘れ物をしたら、「ありゃ~忘れちゃった(笑)」なんて笑ってごまかすなんてことは絶対できない。多分泣きわめくだろう。
 
 そういえば私も子供の頃はそんな性格だったように思う。今では社会の中で適当に折り合いをつけて、角の立たないように、衝突しないように立ち回る術を知らず知らずのうちに身に付けたので、忘れ物をしても泣きわめいたりはしないけど、そんなコドモの姿を見ていると、まるでタイムスリップして自分の姿を見ているように思うこともある。人は社会の中で自分の本当の性格に蓋をしながら生きてるのだなあと感じる。
 
 そのうち、小学生になってそろばんの授業が始まったら父親が持っていた古いそろばんを持たされて学校に行くがみんなが持っているそろばんは学校の購買で新しく買ったものだから自分のものとは微妙にカタチが異なりそれがイヤだと言って親を困らせたり、親に頼み込んでラジコンを買ってもらうがその組み立てに父親がしゃしゃり出てきておよそ小学生が組み立てたとは思えないクオリティで完成したラジコンが逆に他の同級生のラジコンのクオリティを下げてしまうことに気を遣ってわざわざバラして自分で組み立て直したり、もう6年生だというのに母親に子守唄を歌われると泣いてしまったりするのだろう。
 
 そんなこと全部忘れてたのに。子育てって不思議である。

コドモのハナシ” への2件のフィードバック

  1. 子育てしていると、自分の嫌な部分を冷静に見ることができますね。
    「あぁ・・・そんなこと教えてないのに」と思う毎日です。

    お陰さまで反省できます。

    特に末っ子・・・・(T_T)

  2. ●manさん
    末っ子ってほったらかしになるから親のそのまんまが出ますよね(笑)。
    逆に「自分はこう言われたらうれしいな」と思うことを言うてあげると途端に機嫌がよくなるので楽な部分もありますわ。

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