私は以前、自転車なんぞに全く興味が無かった頃、ミニクーパーに乗っていた。ウェーバーに触媒カット、センターマフラーに10インチローダウン、マグネシウムホイール等々、かなりカネとヒマをかけ仕上げた愛着のあるクルマだった。しかしそんな愛着の一台と何故別れることになったのかというハナシをすると、かなり長くなるのでまたの機会に譲ることにする。
ご存知の方も多いと思うがミニはその昔、モンテカルロなどのラリーで並居る強豪を相手に互角以上に戦ったことがある。そのラリーレースでクルマのルーフキャリアにスペアタイヤを載せている姿を雑誌などで見かけたことがある方も多いと思う。そのキャリアは通称「モンテキャリア」と呼ばれ、現在でもドレスアップパーツとしてミニファンには人気のアイテムとなっている。
私もその例に漏れず「モンテキャリア」を付けていた。本来はラリーで使用するスペアタイヤを積む為にあるものなのに、私はスキーの板や洗濯機や車内に入りきらない荷物などいろんな物を積んだ。もちろんたくさんの思い出と少しの後悔もである。
そして現在、私は妻が嫁入り道具として持ってきた軽自動車に乗っているわけであるが、最近そのクルマに自転車のルーフキャリアを装着した。
ルーフに荷物を積載するということはつまり、普段前後左右に気を配っていれば良い車両感覚を上にも広げなければいけない。ミニの頃に培われた経験がこんなとこで役に立つなんて人生わからんもんだなあと一人で悦に入りながら、あの道は桁下が低いとか、あそこは行けるとか、ただでさえ京阪電車のおかげで低い高架が多い旭区内をスイスイと走っていた。
そんなこんなで無事に屋根の自転車は無傷のまま義弟のマンションに到着。宗一郎のいとこに会いにきたのだ。そして来客用の駐車スペースにクルマを入れようとした瞬間、「ゴリゴリゴリ・・・」という音と共に車高が少し下がったような違和感があった。
「自転車や!!」「当たるとは思わんかった!!」「ああ〜〜っ!!」などと一通りのビックリ台詞を吐き、クルマを降りて確認。サドルが天井にこすっていた・・・。
教訓・・・・「昔取った杵柄」はあまり信頼しないこと。ひ〜ん。てんちょ〜、図書券でサドル売ってくださ〜い。