先日、『友へ/チング』を読み終えた。そして次は『こころ』を読み始めているのだが、会社の引越しで休日を返上したり、動き回るようになった子供の動きをマークしたり、「どっか連れて行け」と言う嫁の買い物などに付き合ったり(これが一番めんどくさい)、ゆっくり本を読んでいるヒマがない。
私は一人暮らしの経験があるが、その頃は自宅にいる間は100%自分の時間だった。休みの日には誰にも眠りを邪魔されることもなく、メシは好きなものを食べ、風呂は好きな時間に入り、自由そのものであった。
ところが今はどうだ。夜中だというのに泣き声で起こされ、特にマズくもウマくもないメシに対して感想を求められ、ドラマが始まるからと言って先に風呂に入らされ、自由もクソもない。それに引き換えて幸せな家庭を持っている、と自分を諦めさせてはいるのだけど。
時間を貯金できる貯金箱があればいいな、と思うのである。
結婚・出産前に、溢れる程、掃いて捨てる程あったヒマな時間の貯金があるならば、私は今すぐにでもその貯金箱を叩き壊し、全財産を下ろすんではないだろうか。今までのヒマな時間を少しづつ貯めていたとすれば、約1年分の自由時間が私の手元にあるのではないか。もしかしたらそれ以上か。
1年もの自由時間があれば何をするだろう。とりあえず、どこか旅行に行きたいなあ。自転車に読みかけの本だけ持って、ブラブラ行けるところまで・・・。いや、それはしんどいなあ。
あっそうや。飛行機の免許取ろうかな。いや、それは難しいなあ。
あっそうや。大学行こうかな。いや、1年じゃムリやなあ。
あっそうや。ハワイに住もうかな。いや、住んでしまったら1年では帰って来れないなあ。
あっそうや。古いミニを買って来てレストアしようかな。いや、場所が無いなあ。
あっそうや。ログハウス建てようかな。いや、これもまた場所が無いなあ。
・・・・・時間の貯金の前に、お金貯めます。